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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2012年7月10日 O.A.

#65 ヤンゴン発巡礼ロード700キロ

ミャンマー

地図

今回のバス旅は、ミャンマー最大の都市ヤンゴンを出発。途中下車をしながら一路北上し、世界三大仏教遺跡の一つバガンを目指します。

まずは混とんとしたヤンゴン市内のメイン通りを散策。なぜか女性たちがみんなほっぺに白いものを塗っている!? 尋ねると、「タナカ」という日焼け止めの木の樹液なんだとか。やがて目の前に現れるのは、金色の大きな仏塔。ミャンマーは仏教の国。様々な種類の仏塔が国のあちこちで見られるといいます。出会った女の子の勧めで、まずは、ミャンマー最大の仏塔がある市内のシュエダゴン仏塔へ向かいます。市内バスは、超満員!赤ちゃん連れだって容赦ない!ぎゅうぎゅう詰めのまま30分。現れたのは、目も眩むほど巨大で豪華な仏塔。人々の厚い信仰を眼にし、厳かな気分に・・。出会ったお坊さんに、バガンのことも尋ねてみました。「仏教聖地の一つに数えられ、そこには数千もの仏塔がある」とのこと、旅への期待が高まります。
バガン目指して、最初に途中下車するのは、ヤンゴンから6時間のピイという村。バスの中は、今回も超満員!隣の親子が教えてくれたのは、ピイにある珍しい仏像のこと。なんと、メガネをかけているらしい・・。

降り立ったピイでは、小型トラックの荷台に乗車、これも立派なバスです。たどり着いた「メガネの仏像」のなんともいえない癒しのお顔に思わずこちらも笑顔に。目の悪い人の願いをかなえてくれる仏像で、毎日お参りが絶えないのだとか。
バガンまでは、まだまだ。次に途中下車したマグエは、農村地帯。玉ねぎ売りのおじさんと知り合い、甘くておいしいというミャンマーの玉ねぎ料理をごちそうになります。ご主人奥さん手づくりの玉ねぎづくしに、おなかも満たされました。

そして、いよいよ最終目的地バガンへ。絢爛豪華な巨大寺院、何世紀も前に作られた石造りの仏塔。歩いているだけでも様々な仏塔が目に飛び込んできます。途中バガン伝統の漆器を作っているご主人に出会い、製作風景を拝見。最後は、ご主人の案内で、地元の人も知ることがないという、絶景ポイントに向かいます。

圧倒されるような仏塔の数々と、笑顔あふれるミャンマーの人々との出会いの旅でした。