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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2016年3月10日 O.A.

#247 サンディエゴからメキシコへ

アメリカ
地図

今回の旅先はアメリカとメキシコ。
最初に訪れたのは、アメリカの西海岸、サンディエゴ。ラ・ホヤのビーチで出会った男性に、ビーチやコンドミニアムを案内してもらい、リゾート気分を満喫します。そして、その男性に勧められ、国境を越えてメキシコの北部、アメリカとの国境沿いの街、ティファナに向かいます。ティファナでは、タコスやメキシカンラーメンを食べ、プラヤスというビーチを訪れます。そこにそびえるアメリカとの国境の柵沿いでは、号泣する女性が・・・さらに、ビーチで出会った少年が住む養護施設にお邪魔します。国境を隔てて、全く違う生活を営む人々に出会う旅です。

アメリカ サンディエゴ

アメリカ西海岸の最南端の都市、サンディエゴ。メキシコ国境までは、20キロという近さです。一年中、安定した気候、美しい景観、治安も良いなどの理由から「America’s Finest City」アメリカの最高の街、という愛称で呼ばれています。

ラ・ホヤ

サンディエゴ国際空港から20キロにある大西洋に面したリゾート地。雑誌フォーブスで紹介されるようなお金持ちがたくさん住んでいる高級住宅地でもあります。街を散策中に出会った不動産業を営む男性に、ビーチを案内されます。シェルビーチには、アザラシやペリカンの姿も!そして、彼の所有するコンドミニアムを訪問。1480平方フィート(約138平方メートル)・3LDKの広さの部屋を、休暇で訪れた観光客に貸しているそうです。贅沢なリゾート気分を満喫します。

アメリカーメキシコ 国境

サンディエゴのダウンタウンからメキシコとの国境に向います。この国境は、一日に8万人もの人々が出入国し、その数は世界一とも言われています。メキシコに入国する際には、72時間の短期滞在であれば、パスポート審査や入国手続きを行わずに入国が可能です。そして、アメリカに戻る際に、入国手続きを行う仕組みになっています。

メキシコ ティファナ

ウンは、国境を越えてから、バスで4分ほど。ダウンタウンでは、観光の中心地であるレボルシオン通り、ティファナのシンボルであるアーチ・モニュメントを見学。さらに、道端の屋台では、メキシコの名物タコスを堪能した後には、メキシカンラーメンにも挑戦!味はピリ辛で美味しいけれど、麺はまるでうどんのよう。

プラヤス

翌日は、ホテルの方に勧められたビーチ、プラヤスに行きます。プラヤスでバスを降りると、そこにはアメリカとの国境の柵がそびえています。国境の柵沿いでは、『2か国友好公園』を整備する男性に出会い、その隣では、柵の間からアメリカ側を覗き込み、号泣する女性にも遭遇。女性がアメリカに不法滞在中に出産した3歳の娘、夫、彼女の親戚たちと国境の柵越しでの面会の最中だったのです。さらに、プラヤスのビーチでは、少年と出会い、彼が住む児童養護施設を訪問します。そこは、「子どもたちの誓願」という施設で、親による身体的虐待や性的虐待を受けたり、麻薬中毒の親などを持つ子どもたち60人が共同生活をしています。