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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2016年1月7日 O.A.

#239 クスコ発 アンデスの巨大湖チチカカへ

ペルー
地図

今回のバス旅の舞台はペルー。世界遺産の古都クスコを出発し、南米最大の淡水湖チチカカを目指します。道中では、シクアニという小さな町で、アンデスの絶景を眺める露天風呂を発見!チチカカ湖の浮島ウロスでは、葦と共に暮らす昔ながらの生活を体験します。旅の最後は巨大湖チチカカをバスで渡り、国境を超えて隣国ボリビアへ!

クスコ

古都・クスコが今回の旅の出発点。世界遺産の美しい街並みを眺めながら市場に出ると、なんと皮を剥いたネズミが売ってる!?これはクスコの伝統食“クイ”といって、インカ時代から食べられているそうです。レストランで思い切って“クイ”を頼んでみると、出てきたのはとても洗練されたおしゃれな料理。これは“フュージョン料理”といって、伝統的なペルー料理に世界の美食のエッセンスを組み合わせたものだそう。パリパリに焼いたクイの身を紫トウモロコシのトルティーヤに巻いて食べる方法は、中国の北京ダックから発想を得たんだって。見た目も味も大満足の一品でした!店員さんにペルーでオススメの場所を聞いてみると、やっぱり南米最大の淡水湖チチカカだという。とくにウロス島という人工の浮島がおもしろいそうで、伝統的な生活が体験できるらしい。よし、今回の旅の目的地はチチカカ湖に決定!

シクアニ

チチカカ湖に向かうため、クスコのバスターミナルへ。チチカカ湖はかなり遠く、なんと7時間もかかるという。チケット売りの人が途中にあるシクアニという町を薦めてくれた。なんと山の麓に人気の温泉があるらしい。アンデスの秘湯を想像して行ってみると…なんだか健康ランドみたいな雰囲気。でも、地元の人に大人気で、みんな気持ちよさそうに湯に浸かっている。それにアンデスの山々に囲まれた露天風呂は絶景!旅の疲れが癒やされました。

ウロス島

シクアニから4時間走り、チチカカ湖畔の街プーノに到着。早速港に向かい、地元の人にウロス島へ連れて行ってもらうことに。ボートで群青色の湖を渡り、うっそうと茂る葦の間を縫うように進むと、水面にワラ細工のような家並みが現れた。人工の浮島ウロス島だ。島は“トトラ”と呼ばれる葦を積み重ねて造られている。ウロス島に上陸すると、トトラの地面はフワフワで思わず寝っ転がってしまうくらい気持ちがいい。島の人たちはこの“トトラ”を有効活用しながら生活をしている。トトラを編んで家や船を作り、料理をする時には燃料にし、お腹が空いたらおやつにまでなる。トトラづくしの伝統的な生活を体験しながら、ゆったりと気持ちの良い時間を過ごすことができました。

隣国ボリビアへ

ウロス島の人にバス旅のオススメルートを相談すると、なんとチチカカ湖沿いをバスで走れば隣国のボリビアまで行けるという。バスで国境越えなんておもしろそう!バスはプーノの街を出発して、ペルー側の湖岸をバスで走ること3時間。ユングーヨという町でボリビアに入国。今度はボリビア側の湖岸をひた走り、首都ラパスを目指します。バスは湖の手前で行き止まり…と思ったら、バスごとイカダに乗ってチチカカ湖を渡ることに。こんな大きな湖をバスで渡ろうっていう発想がすごい!南米最大の淡水湖を無事渡りきると、ラパスはもう目の前だ!