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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2015年12月3日 O.A.

#235 ウエストポート発 伝統の息づく道

アイルランド
地図

今回の旅先はアイルランド。西海岸の中心都市・ウエストポートを出発し、大西洋に面した沿岸部を北上。世界的に有名な毛織物「ツイード」の名産地・ドニゴールを目指します。そのルートには、アイリッシュの知られざる伝統が息づいていました。

ウエストポート

「アイルランドで一番住みたい町」に選ばれたことがある、ウエストポート。
町を歩くと、至る所に花が飾られ、川には石造りの橋がかかり、古き良きヨーロッパという雰囲気が漂っています。観光案内所で、海沿いの道を北へ向かい、伝統音楽が盛んなスライゴーと、ツイードの名産地であるドニゴールに行くことを勧められ、出発します。

バラナ

ウエストポートからスライゴーへは直通バスがなく、バラナという町で乗り換えます。バスの乗客から、バラナにはサーモン釣りで有名な川があると聞き、見に行くことに。そこで、サーモン釣りを目当てにドイツから移住してきたという男性に出会います。果たして、サーモンを釣り上げる瞬間を目撃できるのでしょうか?

スライゴー

海と湖をつなぐガラボーグ川沿いを中心に広がるスライゴー。
夕方の到着になったので、まずはホテル探し。地元の人にオススメされたのは「ハーバーハウス」というホステル。1860年に建てられたハーバーマスター(港の責任者)の邸宅で、建物内には、アメリカやオーストラリアなどへの移民を乗せた船の写真が飾られています。チェックインして、従業員に紹介されたパブへ行くと、アイルランド音楽をバンドが生演奏しています。そして、アイリッシュダンスを楽しむご婦人の団体に遭遇。仲間に入れてもらい、伝統ダンスを体験します。
翌日、ホステルの従業員から、美容や体にいい海藻風呂が、マラモアという町にあると聞き、立ち寄ってみることに。

マラモア

スライゴーから北へ25キロ程の所にある海岸の町。しかし、バスは途中までしか行かないため、グレンジというバス停で降りて、海を目指して歩きます。
その途中、とあるビーチで、夫と子どもと一緒に海藻を採取する女性に出会います。海藻風呂は毎週入るという女性。自宅に招待され、この地域に伝わる伝統の海藻風呂に入れてもらいます。

ドニゴール

いよいよ、最終目的地であるツイードの名産地・ドニゴール。
バスの中で知り合った地元の男性が町を案内してくれることになり、まず連れて行ってもらったのはBAR。ここで、アイルランド名物のビール「ギネス」を堪能します。そして、約130年の歴史を誇るツイードの老舗店へ。世界的なデザイナーも仕入れているという「ドニゴール・ツイード」の手織り作業や、最新のトレンド柄などを見せてもらいます。