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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2015年8月6日 O.A.

#223 へレス発 アンダルシア フラメンコ街道を行く

スペイン
地図

今回の旅先はスペイン南部のアンダルシア地方。日本人がスペインと聞いてイメージするものすべてがある、とっても魅力的な地域です。アンダルシアといえば、なんといってもフラメンコの本場。その聖地とも言われるセビリアで本場のフラメンコを堪能し、イスラム文化が色濃く残る町コルドバでは伝統の祭り「フェリア」に参加します。

世界中で愛されるシェリー酒の故郷・ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ

スペイン南部の町へレス・デ・ラ・フロンテーラ。ジブラル タル海峡をはさんで北アフリカにほど近く、かつてイスラム 教国とキリスト教国のせめぎあう位置にあったことから、今 も国境を意味する「フロンテーラ」の名が残る町です。ここはまた世界で愛されるシェリー酒の本場。旧市街のバルに入って、店のおばちゃんのおまかせタパスを肴に冷え冷えのシェリー酒をいただきます!

フラメンコの聖地・セビリア

ヘレスからバスに乗って北へ走ること1時間15分。セビリアはスペイン大航海時代の栄華の面影色濃くが残る町。セビリアを象徴する大聖堂とヒラルダの塔を起点に散策し、見つけたのはフラメンコの衣装屋さん。衣装選びでお店にきていた新米ダンサーの案内で、フラメンコのゆりかごとも呼ばれるトリアナ地区を訪れ、歴史あるフラメンコ教室を見学することに。世界中から集まったフラメンコ留学生たちが見せる真剣な踊りが心を熱くさせます。その夜はいよいよ一級の踊りが見られるというフラメンコ博物館のステージ鑑賞。魂を揺さぶるような本場フラメンコを堪能しました。

春祭り“フェリア”に沸く町・コルドバ

ちょうど大きなフラメンコのお祭りが開かれる時期だと聞き込んだ旅人はセビリアから東へ 130km にある町コルドバへ。旧市街で出会ったフラメンコの衣装で着飾った家族のあとをついて行くと、町外れに設えられた広大なお祭り会場に到着。町の人々が親しい仲間たちごとに集まるテントのひとつに招いてもらうと、中は現代的なビートが鳴り響く満員のクラブ状態。しかしひとたびフラメンコの音楽がかかると、テント中の人々が突然滑らかなステップを踏み始める光景に遭遇。陽気で朗らかなアンダルシアの人々の体にはフラメンコのリズムが深く沁み入っていることを実感したのでした。