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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2015年6月18日 O.A.

#215 市バスで巡る 笑顔のデュッセルドルフ

ドイツ
地図

今回の旅の舞台は、ドイツ西部の商工業都市・デュッセルドルフ。人口約60万人。ライン川のほとりに広がる緑豊かなこの町は、ドイツでも有数の芸術やファッションの町。また、日系企業の進出も盛んで約5000人もの日本人が暮らしています。そんな町中をくまなく走る路線バスを使って、2泊3日の市内巡りの旅へ。行き当たりばったりだったけど、気さくでおおらかな人々との笑顔あふれる旅となりました。

旧市街

中央駅からバスに乗車し、最初に向かったのは中世の香り漂う旧市街です。ここはいかにもドイツらしい見所が盛りだくさん。80種類ものジャガイモを扱う専門店や自家製ソーセージの店、「世界一長いビールカウンター」と呼ばれる飲み屋街もあり、常連客で賑わっていました。さらに狭い路地を歩いて行くと、長蛇の列を作る老舗マスタードショップを発見。聞けばあの絵画の巨匠・ゴッホも愛したマスタードだとか。店内にはその代金の代わりにと、ゴッホが描いたマスタードの絵が飾られていました。

ダンス少年

旧市街の近くにはライン川が広がります。その気持ちよい水辺の散策路を歩いていると、ブレイクダンスの練習をする少年たちと遭遇。彼らの誘いでダンススクールにもお邪魔しました。常に新しいことにチャレンジできるから、退屈したことなんて無いんだとか。好きなことに夢中になる少年たちの姿は、清々しく希望に満ちあふれていました。

デザイン大生

最先端のファッションビルや高級ブティックが軒を連ねるケーニヒスアレーで出会ったのは、ファッションの大学へ通う女子大生たち。女子3人で暮らすシェアハウスにお邪魔し、大学の課題で製作した作品を見せてもらいました。テーマはバッロク。見た目の豪華さとは裏腹に、その当時の不衛生な生活をも表現した力作に驚かされました。

デュッセルドルフの夕景

デザイン大生の薦めで、町一番のビュースポットとして知られるライン川の橋へ。するとこの旅一番の美しい夕日が現れ、旧市街やライン川の水面を見事なバラ色に染め上げていきました。旅の締めくくりに、最高の風景と出会いました。