地球バス紀行トップへ戻る

地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2015年5月28日 O.A.

#212 リスボン発 中世の田舎道を行く

ポルトガル
地図

今回の舞台は、ポルトガル。 首都・リスボンから、スペインとの国境にある小さな村まで、中世の面影が残る田舎道を巡ります。そのルートには、古き良きポルトガルの伝統が息づいていました。

リスボン

出発地は、ポルトガルの首都・リスボン。町を一望する展望台から、絶景を堪能します。そして、町歩きをしていると、すごい数のワインボトルが並ぶ店を発見。聞けば、リスボンで一番の品揃えとのこと。その数5000種類以上。日本でも有名なポートワインやマデイラワインに続いて紹介されたのは、エストレモス産のワイン。エストレモスはワインの産地としても有名なほか、手作りの民芸品や歴史ある町としても知られていると教えられます。目的地をエストレモスに決定し、バスターミナルへ向かいます。

アライオロス

エストレモスに向かうバスの中で、アライオロスという町に向かう男性からアライオロスは、世界でも有名な手作の絨毯の産地だと聞き、絨毯を見るためにアライオロスで途中下車します。そこで、母の影響で5歳の頃から絨毯作っているという女性に出会いました。ミシンなど使わない全部手作りの絨毯。糸を織って作るペルシャ絨毯とは全く違うものでした。

エストレモス

到着したのは夜。バスの運転手から勧められポザーダ(城のホテル)に向かいます。途中、ドラム缶を叩いて歌う自称・ロックバンドの子どもたちに遭遇。エストレモスのポザーダは、13世紀に建てられた城を改修したもの。ゴージャスな部屋で一泊します。翌日は、ワイナリーを見学。さらに、ご主人の自宅で名物の赤ワインを堪能。そして、中世の佇まいが残る村・モンサラーシュを勧められます。

モンサラーシュ

石畳に石垣の家が並ぶ、まさに中世のまま時間が止まったような村。外を歩いている人はなく、家のドアも窓も締まっていて、まるでゴーストタウンのよう。たまたま出会った村長に話しを聞くと、“沈黙の音”がするとのこと。誘われるがまま、お城に登って“沈黙の音”に耳を傾けます。その後は、モンサラーシュの伝統民謡の練習場へ。村で歌い継がれてきた民謡を歌うおじいさんたちのコーラス隊と出会います。