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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2015年1月8日 O.A.

#192 ストックホルム発 うなぎ海岸

スウェーデン

今回の舞台はスウェーデン。首都・ストックホルムを起点に、一路南へ。季節外れのバルト海沿岸のバス旅はハプニング連続の珍道中に…?!

バルト海に面した水の都・ストックホルム。雪が残る路面、なんと氷点下零度だそうです。町の中心部には、新鮮な魚介類が並ぶ市場がありました。そこで目にしたのは大きなアンコウ。スウェーデンで一般的に食べられているんだそうです。魚屋の店主が教えてくれたのは、南部にあるエーランド島という“南の楽園”。寒さが厳しいスウェーデンですが、南部は暖かいんだそうです。さっそくバスでその島を目指すことに。

バスに揺られること6時間、ようやく“南の楽園”エーランド島へ辿り着きました。青い海に白い砂浜が織りなす風景を期待してバスを降り立ったものの、そこに広がるのは寒々とした町並。人通りが無く、閑散としています。聞けば、夏は大勢の観光客で賑わうこの島も、春先のこの時期は活気がなく、寂しい雰囲気になってしまうんだとか。訪れる時期を間違えていると指摘され、夏に戻って来なさい、と言われる始末。しかし、ヤギの牧場を営む優しい夫婦との出会いもあり、楽しいひと時を過ごしました。

その次に訪れたのは、バルト海沿岸の町・クリファンスタッド。この地域ではウナギの燻製が有名だと聞き、期待に胸を膨らませてやって来ました。人通りが無く、かなり寂しげな海沿いの道を散策していると、地元の漁師に遭遇。聞けば、冬から夏にかけてはウナギの時期では無いのだそうです。ウナギを諦めて帰るしかないのか…と思っていたところ、彼のお家でウナギの燻製をご馳走になり、大満足。しかし、またここでも夏に戻っておいでと言われてしまいました。

そして、いよいよ、最南端に位置するマルメへ。国内3番目の人口を誇る国際都市。全長約8キロにも及ぶオースレン橋は、デンマークまで続いているんだそうです。スウェーデンの最南端で、旅を締めくくりました。