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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2014年12月11日 O.A.

#189 ダルエスサラーム発 サバンナの巨大湖ニアサヘ

タンザニア

地図

今回のバス旅の舞台はタンザニア。首都ダルエスサラームを出発し、広大なタンザニアを巡るバス旅に挑戦します。バス停を通り過ぎてしまい、サバンナの真ん中で途中下車…しかしそこで陽気なマサイの人々に出会います。そして旅の最後には美しい巨大湖で絶品の熱帯魚を頂きます。総距離1200キロの長旅になりましたが、その分素敵でおいしい出会いに恵まれました。

首都・ダルエスサラーム

首都・ダルエスサラームが今回の旅の出発点。アフリカの大草原を予想していましたが、ダルエスサラームは巨大なビルが並ぶ大都市でした。町を散策していると、たくさんの絵が飾られた一角があります。この絵は「ティンガティンガ」というタンザニアの田舎で描かれる伝統絵画なのだとか。絵の題材は野生動物や、あの有名な「マサイ」の人々。モロゴロという町にアフリカの牧畜の民であるマサイがたくさん住んでいるそうなので、マサイに会いにモロゴロを目指すことに決定。いよいよバス旅のスタートです。

ダカワ

ダルエスサラームから西へ、モロゴロを目指します。乗り込んだバスはサバンナを猛スピードで飛ばします。実は乗ったバスはドドマ行きでモロゴロへ行くには途中下車しなきゃいけないとか。そして案の定、モロゴロを通り過ぎてしまう始末…。サバンナの真ん中で降ろされてしまいます。しかし、たまたま降りたこの「ダカワ」という町で、なんとマサイの市場が開かれていると聞き、モロゴロへ引き返すのは止めて、市場を訪ねることにしました。市場では羊のバーベキューやマサイの布などが売られ、たくさんのマサイたちで賑わっています。市場で出会ったマサイのお兄さんが自宅に招待してくれるというので、訪ねることに。彼は手作りの家屋で牛を飼い、家族を養っているのだそうです。明日の朝に搾りたての牛乳を飲ませてくれるというので、今日はダカワで一泊することにしました。

モロゴロ

翌朝、マサイの家族を再訪し、乳搾りに挑戦。搾りたての牛乳とチャイを頂きます。マサイのお兄さんがバスで牛乳を売りに行くというので、着いて行くことにしました。向かうのは昨日行くはずだったモロゴロの町。幹線道路沿いにあり、人と物が行き交うモロゴロで、マサイの牛乳売に挑戦します。

ドドマ

マサイのお兄さんと別れ、次に向かったのは首都ドドマ。バスで300kmの道のりです。実はタンザニアの首都はダルエスサラームではなくてドドマなのだそう。ドドマは中心部は首都を思わせるキレイな町並みですが、ちょっと歩くとすぐに田舎です。ドドマはワインの名産地なのだという情報を聞き、ワイナリーを訪ねてみることに。誰も居ない道を進み、辿り着いたドドマのワインはヨーロッパにも引けをとらない美味しさでした。町の人もドドマワインを誇りに思い、毎日飲んでいるんだそうです。

キエラ

旅の最後に目指すのは、南にあるという巨大湖ニアサです。まずは8時間もかけて乗り換えの町ムズズへ、そしてそこから更に3時間でようやく湖を望む町、キエラに到着です。長旅の末辿り着いたニアサ湖は、海のように広く、美しい湖でした。出会った漁師さんに漁に連れて行ってもらうことに。とれたのはキレイな熱帯魚!地元の人々と熱帯魚をバーベキューで頂きます。おいしい熱帯魚を食べ、湖の生活に思いを馳せながらタンザニアの旅を締めくくります。