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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2014年11月27日 O.A.

#187 サンクトペテルブルグ発 北の大地を行く

ロシア

地図

今回のバス旅の舞台はロシア。第二の都市・サンクトペテルブルクを出発し、湖などの自然が美しいというペトロザヴォーツクを目指します。途中の町では、昼間からお酒を飲むおじさんたちや、別荘で休日を過ごす男の子とおばあさんに出会い、楽しいひと時を過ごしました。宿を探すために立ち寄った町では、牛乳配達をしている人と出会いました。牛を見に家までついて行ったら、そのままロシア風のサウナを体験させてもらい、晩御飯までご馳走になっちゃいました。外が明るいからと油断していたら、あっという間に真夜中に。そのままお家に泊まらせてもらっちゃいました。
辿り着いたペトロザヴォーツクでは、湖から船に乗って、キジ島という島まで行きました。そこにはまるでおとぎの国のような教会が佇んでいます。島で生まれ育ったおばあさんと出会い、ゆっくりとした時間を過ごしました。自然溢れるロシアの田舎で暮らす人たちと出会えた旅でした。

サンクトペテルブルク

ロシア第二の都市・サンクトペテルブルクが今回の旅の出発点。まずは旅の腹ごしらえをするために、食べ物屋に入ります。中に入るとそこは、ロシアの定番・ピロシキ専門店でした。毎日必ず売切れるという、牛肉のピロシキを頂きました。20年も常連だというお客さんに、今回の旅のオススメを聞いてみました。サンクトペテルブルクから北に行ったペトロザヴォーツクという町が、自然満載で湖もキレイだそう。今回は、ロシア北部の自然を楽しむことに決めて、バス旅スタートです。

ムグリン

カトマンズから西へポカラを目指します。しかしバスは大渋滞でひどい揺れ。ポカラまで半分ほどの道のりでギブアップ。トラック運転手の休憩所という町・ムグリンで途中下車することにしました。偶然声をかけたトラックの兄ちゃんにおすすめの食堂へつれて行ってもらい、豆のスープの定食に舌鼓をうちます。兄ちゃんたちの故郷だという、伝統の織物で有名な山の町「パルパ」の情報を聞き、ポカラに行く前に、パルパへ寄り道することに決めました。

ユシュコヴォ

サンクトペテルブルクから森のなかの道を2時間ほど走ると、最初の乗り換えの町・ユシュコヴォに到着します。この町にも湖があるらしいので探していると、オートキャンプを楽しんでいる男たちに出会いました。ここでは夜釣りをするから、昼間はお酒を飲んで休んでいるようです。大きなボトルに入ったウォッカを1日で飲んじゃうんだとか。さすがロシア人!でもぼくは湖を見に来たと言うと、ボートに乗せて湖まで連れていってくれました。じつは、ユシュコヴォにあるラドガ湖は欧州一の大きな湖!ボートに乗って楽しいひと時を過ごしました。
バス停を探していると、小さな男の子を連れたおばあさんに出会いました。孫と二人で別荘に遊びにきているそうです。お金持ちかと思いきや、ロシアでは別荘を持っているのは普通のことだそう。招待してくれたので、ロシアの別荘に遊びに行っちゃいました。

オロネツ

ユシュコヴォからペトロザヴォーツクまではまだかなり時間がかかるそうなので、途中のオロネツという町で一泊することにしました。何かないかと探していると、牛乳配達をしているアンドレイさんと出会いました。アンドレイさんの家で牛を飼っているそうなので、配達の帰りにそのまま家まで連れていってもらいました。可愛がって育てている牛を見た後に、バーニャに入っていけと言うアンドレイさん。何だか分からずについて行くと、バーニャとはロシア風のサウナのことでした!サウナに入り、体が温まった後は、家の前を流れる川で泳ぐのが日課のようです。アンドレイさんに誘われるまま、ぼくも天然の水風呂にダイブ!川から上がると、晩御飯まで用意してくれていました。さすがに悪いと思いつつ、美味しそうなので、ご馳走になることに…。アンドレイさん夫婦と楽しい時間を過ごしていたら、あっという間に夜の10時半!そろそろ失礼しないとと思ったら、今日は泊まっていきなさいと言ってくれました。何から何までお世話になり、お言葉に甘えて寝させてもらうことにしました。

ペトロザヴォーツク

オロネツからさらに北に向かうこと2時間。やっと目的地のペトロザヴォーツクに到着です。ペトロザヴォーツクから湖を船で行くと、キジ島という美しい島に行けるそうなので、さっそく向かってみることにしました。欧州で2番目に大きいというオネガ湖を船で行くと、おとぎの国のようなキジ島が見えてきました。島の目玉は、世界遺産にも登録されている木造の教会。教会以外にも、この島にある建物は全部が木でできているようです。島を散歩していると、この島で生まれ育ったおばあさんと出会いました。おばあさんのお気に入りという風車まで一緒に散歩をします。静かで美しい島の風を感じながら、今回のバス旅を締めくくります。