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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2014年7月24日 O.A.

#169 ザグレブ発 イストラ半島世界最小の町へ

クロアチア

地図

今回の舞台は東ユーロッパのクロアチア。首都ザグレブを出発して、陽光きらめくイストラ半島を横断します。出会ったのは、たくましい海の男たち!そして信じられないくらいの贅沢なトリュフ。たどり着いた紺碧のアドリア海で、僕を待っていたのは海に浮かぶ町。素敵な出会いと人生を豊かにしてくれる旅に祝杯を!

ザグレブ

東ヨーロッパはバルカン半島に位置するクロアチア。首都のザグレブは路面電車も走るにぎやかな街。この街のランドマークは「聖母被昇天大聖堂」。ここを見に来たのですが…まなんだか工事中の様子。せっかくだから修復の様子を見せてもらいました。13世紀からあるこの教会を昔ながらの技術と方法で修繕をして当時の様子をそのまま後世に残すのだそうです。ここで話を聞かせてくれた修繕技師のお兄さんにクロアチアのおすすめを聞いてみたら、イストラ半島だと教えてくれました。「西に横断してアドリア海を目指せば、石造りの町や最高のトリュフが食べられるよ!」トリュフ!その言葉に背中を押されて、イストラ半島を目指すことにしました。

リエカ

着いたのは大きな船が出入りする港町。バスの中でオススメのホテルを聞いたら、なんと「海に浮かぶホテル」を紹介されました。なのでとにかく教えてもらった港の方へ。途中、海洋大学のボート部の屈強なお兄さんたちが練習をしているところに遭遇。お話を聞いていたら、なんと「浮かぶホテル」まで送ってくれることに!ホテル自体は目と鼻の先だったけど、海からアプローチできるなんて贅沢させてもらっちゃった!着いたのは「舟のホテルマリーナ」。使わなくなった貨物船を係留してホテルとして営業を始めたそうで、なかなか安くで気持ちの良いホテルでした。翌朝、フロントのお姉さんにこの先のオススメを聞くと「ロビニィが風光明媚で素敵な街よ」と薦められました。よし、次はロビニィだ!

フム

・・・と意気揚々と乗り込んだバスは、なんとロビニィにはいかない!?乗るバス間違えた!!落ち込んでいたら乗客のおじさんに「なら自分の住んでる町に来る?ギネスにも認定された『世界一小さい町』なんだよ。」と声をかけられました。ここまできたら乗り間違いも何かの縁!おじさんの住む町「フム」へ行くことにしました。途中下車したバス停からおじさんの自家用車に乗り換え、着いたのは小さいながらも強固な石造りの町。町の伝説では、昔作ったときに石が足りなくなって小さい町になったとのこと。あるのは2本の通りと30ほどの家、協会とレストランと広場。現在は24人しか住人がいないそうです。「もうすぐ孫が産まれて25人になるけどね」それはおめでとうございます!でもここには名物が…。なんとトリュフの宝庫だそうなんです!町のトリュフ採り名人さんとトリュフ摘み。トリュフ犬がすぐさま嗅ぎ当ててくれて2つももらっちゃいました!これを町唯一のレストランで持ち込み調理してもらったパスタが…最高に美味かった〜!でも24人しかいない町で経営成り立つのかな?と思ったら、実は「世界最小の町」を見に観光客が続々来ていて結構にぎやかなんだ。

ロビニィ

フムおじさんにリエカまで送ってもらって、改めてロビニィ行きのバスに乗り込みます。今度は間違えないように慎重に。たどり着いたのはアドリア海に面した港町。こじんまりしているけどファンタスティックな絶景が見られるらしい。漁師さんたちに情報を聞くと遊覧船に乗って海から眺めるのがいいみたい。遊覧船の出稿時間まで間があるから街を散策。するとバースデーケーキを持ってる家族に遭遇。どうやら今日がおばあちゃんのお誕生日だとか。早速自分も便乗してお祝いの席に参加。急だったけど花束も用意して、お祝いすることができました!そうこうしてるうちに遊覧船の時間。乗り込んだ「ドルフィン号」から眺めるロビニィの町は、まるで海に浮かぶ町。旅の最後に素敵な絶景を見ることができました。