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地球バス紀行

毎週火曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年8月20日 O.A.

#122 マニラ発 ミンドロ島の夕日へ

フィリピン

地図

今回の舞台は、フィリピン!
首都マニラを出発して南下。ルソン島からミンドロ島へ渡り、フィリピン有数のビーチリゾートプエルト・ガレラを目指します。出会ったのは人懐っこくてたくましい南の島の子供達。湖の真ん中にある小さな火山にも登ります。そして、最後に出会うのは真っ赤な夕日!さあ、バスが来た。もう旅は始まってますよ!

マニラ

首都、マニラの路地にカラフルな市場を発見。日用品や果物のほかにも、魚介類が豊富に売られています。その中でも特に種類が多くて山積みになっているのが様々な貝。アサリ、カキ、ムール貝。これらがどこで水揚げされるのか聞いてみると、バコールという港町を教えてもらった。プエルトガレラを目指す途中なので立ち寄ることにしました。
バスターミナルはものすごい人。みんな週末、この暑さを逃れるために郊外の避暑地へと向かうのだそうです。なのでなかなかバスに乗れない!乗れたのはようやく1時間たってからでした。

バコール

マニラから40分ほどの港町、バコール。貝が水揚げされる港へと向かうと、露店に買いが山積み。港で水揚げされたものが、その場ですぐ売られています。露店の裏手へ回ると子供たちが小ぶりな貝の山をみんなで分け合っています。どうやら売り物にならない小さい貝を集めて、売りに行こうとしているみたい。彼らについて行ってみると、車を呼び止めたり、道端で大人に売りつけたり、値切られても売り続けます。最後の叔父さんは値切ったけど残りのムール貝の山を「頑張ってるからな」と全部買ってくれました。売り上げたお金は、みんなでアイスクリームを買って…。本当にたくましい子供たちでした。

タガイタイ

ミンドロ島行きのフェリーが出る港、バタンガスに行きたいのに路線バスは途中まで。そのバスの終点タガイタイは、湖のある高原で美しい場所、とのこと。地元の人はみな行った方がいいと勧めるので行ってみることにしました。降り立ってみるとそこにはタール湖という湖。不思議なのは湖の真ん中に活火山の島があること。その島へ小舟で渡り火山に上ることもできました。しかも馬の背に揺られて。ここでも馬を引く観光ガイドは、お父さんと一緒に子供たちも頑張っていました。その火山のてっぺんの噴火口にも湖がある。湖に浮かぶ火山の中に湖。二重のカルデラ湖という珍しくてすごい景色でした。

ペトロン〜タール

タガイタイからバタンガスへ向かいたいのですが、次のバスも途中まで。ルソン島の南部の要所、ペトロンまで。そこでバスよりも小ぶりな乗り合いバス、ジープニーに乗り換えます。さらに途中のタールという町がおすすめというので、途中下車。この町での観光名所を聞くと立派な教会があると教えてもらいました。行ってみるとここでも子供たちが。その中の女の子がとても流暢に教会の歴史を説明してくれました。本を読み聞かせているうちに覚えたというけど、そこらの大人たちよりよっぽどしっかりした説明にびっくり。やっぱり子供たちはたくましいなあ。

バタンガス〜ミンドロ島・プエルトガレラ

タールからバタンガスに移動し、いよいよフェリーでミンドロ島のカラパンへ2時間。乗客のみなさんは思い思いに船上の時間を過ごします。ミンドロ島の港町カラパンに到着し、そこからまたジープニーで最終目的地プエルトガレラへ。フィリピンでも屈指のビーチリゾーホワイトビーチに到着しました。真っ青な海と白い砂の美しいコントラスト。そして大きな夕日が空と海の間に姿を消してゆきました…。

首都マニラを出発し、ルソン島からミンドロ島に渡ったフィリピンのバス旅。素敵な人にいっぱい出会えました。とくに忘れられないのは小さな宝石たち!きっとこの国の未来を担ってくれるでしょう。陽気で開放的な南の国・フィリピン。疲れた心をなごませてくれるこの海にまたきっと来るからね、それまで待っててねー!