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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年7月30日 O.A.

#119 ブエノスアイレス発アンデスの麓メンドーサへ

アルゼンチン

地図

今回の舞台は、南米アルゼンチン。
ヨーロッパの影響を色濃く受けた文化と昔ながらの大らかな人情を残した人々。そんな風土の中から生まれたのは歴史を動かした一人の革命家。その素顔とは?美しい空気や水がはぐくむアルゼンチンの美味にも舌鼓。そして、美味しいワインも!首都ブエノスアイレスを出発し、アンデス山脈の麓メンドーサの街を目指します。

首都 ブエノスアイレス

南米のパリと呼ばれる首都、ブエノスアイレス。ヨーロッパのような石造りの立派な町内やオベリスク、美しい教会が立ち並んでいます。
公園で出会った地元の人にこの国のおすすめの場所を聞くと、第二の都市コルドバやワインのおいしい町メンドーサなどを勧めてくれました。そしてコルドバは革命家のチェ・ゲバラ」の生まれた場所なのだとか。そこはぜひ立ち寄ってみたい所なのでコルドバを経由してメンドーサまで行くことにしました。
バスターミナルに行ってコルドバ行きのバスに乗ることに。乗車時間はなんと11時間!あらためて世界で4番目に広い国土の国なんだなあ、と実感です。

アンデスの麓 メンドーサ

11時間の長旅の末たどり着いたコルドバは、古い建物も多い歴史のある街。国立コルドバ大学は世界遺産にも登録されている古い石造りの建物。ここの学生にゲバラのことを聞いてみると、コルドバの中心地からバスで少し行ったアルタグラシアという場所がゲバラが住んでいたところだとか。行ってみると普通の住宅街。でもそこに幼少期に過ごしたという家がある、そこは博物館になっていました。写真や青年期に乗って南米を旅したバイクなどが展示されていて、革命家になったゲバラの幼少期に思いを馳せることができました。

首都 ブエノスアイレス

コルドバから最終目的地メンドーサへは再び10時間の長距離移動。平地から山岳地帯に入ると眺めが一変。バスは山道をどんどん登って行きます。乗り合わせた人に尋ねると、やはりメンドーサはワインのおいしい町とのこと。メンドーサで一泊するホテルで、ワイナリーへのツアーバスを予約して、その夜は食事をしに街へ。パリージャという肉を炭火と塩だけで焼く豪快な料理が名物!アルゼンチンビーフの素材のおいしさを十分に堪能できました。
翌日はワイナリーツアーへ。オーガニックワインのワイナリーへ案内されて、ワイン作りを見学、そして試飲。アンデスの雪解け水に育まれたこの土地のワインは芳醇な香りと深い味で、旅を締めくくるのに贅沢な一杯をいただきました。

首都ブエノスアイレスからアンデスの麓・メンドーサまで、アルゼンチンを駆け抜けたバスの旅。色々な人との出会い、そして美味しいお酒や食事に大満足!
南米大陸で最もヨーロッパ的といわれるアルゼンチン。けれども、陽気で人懐っこい昔ながらの気質は、今も色濃く残っているようです。
もっとこの国をさまよってみて、たくさんの人に会ってみたい。そう感じさせてくれる暖かい国でした。