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地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
ソチは、黒海随一のリゾート地。次回2014年の冬季オリンピックの開催地としても世界の注目を浴びています。そこには、どんな絶景が待っているのでしょうか。
黒海沿岸に位置するソチは、冬でも暖かく、リゾートや療養が目当ての人々で1年中賑わっています。海岸通りにはおしゃれな店が並び、砂浜では家族連れが楽しみ、港には釣り人がひしめき合っています。特に人気なのは、黒海クルーズです。日没の時間に合わせて乗れば、夕陽に輝くソチのビル群や、真っ赤に染まった黒海を見ることができます。また、この町では、観光客相手に、一般の家庭が民宿のように安価で部屋を提供するような風習があります。若い兄弟のお宅におじゃまして、夕食をごちそうになり、1泊をともに過ごしました。
翌日は、ソチの郊外にあるアフーンという山に向かうことにしました。眺望が抜群だと聞いたからです。その道中にも、多くの見どころがあります。例えば、温泉の湧き出る療養所があります。洞窟のような岩の割れ目から温かいお湯が流れ出て、源泉の広場では、足湯を楽しむこともできます。そしていよいよ、アフーン山に到着しました。塔のような展望台に登ると、ソチ周辺の黒海沿岸が、360度の大パノラマで広がります。黒海の反対側には、白く高い山脈が連なっています。コーカサス山脈です。オリンピックのスキー競技などが行われる予定です。この、海と山のリゾートを一気に楽しめるのがソチの魅力の一つです。ソチの海岸部から、白銀の峰を目指すことにしました。
たどり着いたのは、コーカサス山脈のふもとの町アドレル。この町は、ロシアの南の国境でもあります。国境に足を伸ばすと、グルジアなどから、果物などを売りに来る人々で賑わっています。市場には、グルジアなどの伝統的なお菓子やお酒などが並んでいます。
ロシアの市場とは、またひとあじ違った雰囲気がありました。
アドレルから車で山を登ると、徐々に雪が増えてきます。険しい山あいの谷間に、オリンピックのスキー競技の予定地で見えてきます。そこからリストを2回乗り継ぎ、標高2200mの山の展望地に登りました。コーカサス山脈の白い峰々が、目前に連なっています。夕日の時間になると、その白い肌が、真っ赤に染まりました。海と山で、ロシアの夕日の美しさを堪能したソチの旅でした。