毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
タイ国内では「神の使い」として大切にされる象。タイ東北部の小さな街・スリンでは年に一度、数百頭の象たちが集められ世界最大級の象祭りが行われます。
象による歴史劇や象サッカー、綱引きなど趣向を凝らしたイベントのハイライトは何と言っても「象ビュッフェ」。スリンのメインストリートに、象のエサが豪快に並べられます。行進する象に観光客はエサを上げながら触れ合うことができるのです。心優しい「象使い」に出会うこともできました。食後の散歩について行くと、大きな湖にドボン!象はお風呂が大好きなのです。
象祭りで知り合った女性がチェンマイの近くで「象キャンプ」を営んでいるとのこと。自動車で8時間かけて一気にチェンマイまで北上します。バンコクに続く第2の都市はただいま、花盛り。オープン前の花博覧会にお邪魔して、まるで貸し切り状態の中、タイ国内に咲き誇る数々の「蘭」を堪能します。係の女性に耳寄りの情報を聞くことができました。少し、北に行くと「ブアトン」という自生した花がとても綺麗だというのです。車を走らせることおよそ2時間、辺り一面黄色い世界が目の前に飛び込んできました。
スリンの街で出会った女性・レックさんに象キャンプで再会します。美しい山と川に囲まれた豊かな土地で象たちは自由に暮らしています。そこにいるのは、地雷を踏んで負傷した象、荒っぽい象使いに虐待されて失明した象、過重労働で心の病を煩った象など、総勢30数頭でした。レックさんは言います。「象と人間はもっと豊かな絆で共存できるはずだ」と。心を委ねた子象は、レックさんにもたれかかります。まるで本当の親子のような様子は、レックさんが歌う優しい子守唄とともに素朴な風景に溶け込んでいました。