毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
首都ビエンチャンに次ぐ第2の都市・ルアンパバーン。日本で言えば東京に対する京都みたいなものだとか。大河メコン川沿いに立ち並ぶ、朱色の屋根。美しい町並みそのものが世界遺産に登録されています。静かに、力強く伝統を守り続ける気構えは1年中休みなく続けられる修行僧たちの托鉢の情景にも現れます。まるで自分の孫のような修行僧に優しく声をかけるおばあちゃんに出会いました。「あんたも、托鉢やってみる?やり方わかるの?」笑顔の素敵なおばあちゃんと触れ合いながらメコン川の雄大な夕日に思わず合掌します。
メコン川に沿って、ラオスを一気に南下します。ここは、朴訥な北ラオス人とは違って気さくで陽気な人ばかり。花を摘む少女たちに教えてもらった広大な寺院遺跡ワット・プー。クメール族の強者どもの夢の跡。朽ちかけた巨大遺跡が新緑に映えて息を飲みます。パクセーの中心地では、偶然結婚式に遭遇。バーシーと呼ばれるラオス独特の魂を呼ぶ儀式にお邪魔しながら、緊張した若いカップルの初々しさと、完全に酔っぱらって出来上がってしまった周りの人々とのギャップがとても楽しい夜でした。
旅のクライマックスはラオス最南端。カンボジアとの国境沿いのメコン川には約4000もの中州(島)が点在していて、まさにここはシーパンドン(4000の島々)と呼ばれています。広大でゆったり流れていた泥の川・メコンの様相はここで一変します。小さな島々に囲まれた川は轟音を立てる激流となって目の前に現れ、その姿は圧巻です。まずは、ラオス最大の滝コーンパペン。メコンのナイアガラと呼ぶにふさわしい激流。そして、コーン島にあるリーピーの滝。かつてその滝に落ちてしまった幽霊が宿るとされています。しかし、そんな怖い伝説をものともせず、命知らずの漁を行う男たちに遭遇。筋肉の引き締まった漁師たちの大自然に立ち向かう姿は感動的でした。