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地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の旅は、スペインとの国境にある南西フランス、ミディ・ピレネー地方です。 「フランスの最も美しい村」が点在し、のどかなフランスの田舎の風景が広がる地方を巡ります。
訪れたのは、山間にひっそりと佇む村、コンク。人口300人のとても小さな村です。
石畳の道に、フランスロマネスクの美しい教会。まるで中世にタイムスリップしたかのような雰囲気です。教会の裏の古い建物に立ち寄ると、見習いの神父さんに出会いました。そこは巡礼者の宿。コンクは、キリスト教の巡礼路にもなっていて、この日も、お年寄りから学生さんまで、たくさんの巡礼者が宿泊していました。みんなコンクを出て、スペインの聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラまで、およそ1500キロを歩いていくのだそうです。
翌朝目を覚ますと、村はすっぽりと朝霧に包まれ、とても幻想的な風景が広がっていました。
のどかな山並みがつづくピレネー山麓。 機械を使わない昔ながらの方法で牧羊を営む若者がいると聞いて訪れたのは、ボードゥアン。この村出身の青年セドリックさんが、生後12時間の羊の赤ちゃんに会わせてくれました。この日、セドリックさんと一緒に山に放牧中の羊を見に行くことにしました。高原の景色を堪能しながら1時間のトレッキング。頂上では数百頭のかわいい羊の群れが待っていました。ピレネーの美しい山並みの前で、地元のテーズとハムを頂き、ワインで乾杯!とっても素敵なランチでした。
旅のクライマックスは、ピレネー山脈の山の山頂につくられたピック・デュ・ミディ天文台です。頂上までは、麓の町からケーブルカーで15分で到着。そこには360度、美しいピレネーの山並みが広がっていました。夕暮れ時、雲が晴れ西の空からオレンジ色の太陽が顔を出しました。麓から立ち登る雲と、沈む夕日のコントラストは言葉にならない美しさです。 早朝の朝陽を見るためにここで一泊。一日わずか19人しか泊まれない貴重な宿です。翌朝、6時に起きてデッキに出てみると、朝焼けに染まる地平線。やがて太陽が雲をやさしいピンク色に染め上げ、ピレネーの山々を照らしていきました。