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地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
台湾最大の都市圏、台北から旅は始まりました。台湾最古の仏教寺院"龍山寺"には多くの観光客でにぎわっています。龍山寺近くには台北市民の台所の市場がありました。薬草を専門に扱う"青草市場"、食材が揃う庶民的なマーケット"東三水街市場"を訪れます。その市場で不思議な形をした果物を発見。お釈迦様の頭に似ているから「釈迦頭」という名前が付けられた果物だそうです。店主から台湾には不思議な形をした風景があると紹介されて、台北から北に1時間の景勝地「野柳」へ向かいました。
台湾最北端にある野柳風景特定区は、2千万年もの時間をかけて浸食された奇岩が並ぶ場所。岩が動物やローソクなどの形に風化して、不思議な景観を作り出しています。一番人気は、女王頭と呼ばれる岩。
あと、20年もすれば崩れる可能性がある貴重な岩の一つです。野柳には、圧倒的な自然が作り出した、神秘的な風景が広がっていました。
台北から車で3時間ほど。台湾で最大の淡水湖"日月潭"を訪れました。
標高727mの高地にあるこの湖の周囲は33Km。風光明媚なリゾート地として人気が高く、1000m級の峻嶺に囲まれたその景観は、水墨画のような魅力を放ちます。湖の周りを散策すると、釣りをしている漁師と出会い、釣りに連れて行ってもらうことに。釣り人と待つ事30分。大きなウーリュウという魚を釣る瞬間を見ることができました。この湖は、湖の北側が太陽の形、南側が月の形をしていることから、「日月潭」という名前がついたそうです。
夕暮れの湖は、静かに穏やかな表情を見せてくれました。
旅の最後は、台湾の中心部"阿里山"へ向かいました。阿里山は15の山の総称。ヒノキの原生林など森林が豊富です。豚の形をした木やハート形の木などを発見。樹齢2300年の巨大なヒノキは、ご神木として敬われていました。阿里山には、ツォウ族という原住民が暮らしています。その村のひとつ「ダーバン」を散策すると、高山茶を作っているご家族に出会いました。自家菜園で作った野菜でお昼ご飯をごちそうになります。そして夜。村に歌声が響いていました。昔から歌い継がれて来たツォウ族伝統の歌です。近々行われるお祭りで歌う練習だそうです。世代を超えて歌は受け継がれていました。
翌日の早朝、まだ暗いうちから向かったのは、阿里山のひとつ祝山の頂き。空は雲一つない青空。
ここにも阿里山から登るご来光目当ての観光客でにぎわっています。そして、山の稜線がオレンジ色に輝く時、山の陰から一筋の光が差し込みました。阿里山が目覚める瞬間、登ってくる朝日と阿里山を照らす神秘的な山々の絶景を堪能できました。