毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の旅は、ブラジル・レンソイス国立公園。見渡す限り、真っ白な大砂丘に突如、出現する青く輝く無数の池。地球にはまだこんな大自然が残されているのかと感じずにはいられない絶景に、きっと誰もが癒されることでしょう。
旅のスタートは、南米最大の経済都市・サンパウロ。日本のまさに真裏です。
飛行機でアメリカを経由して、約30時間。近代的なビルがぎっしり建ち並び、ニューヨークの摩天楼のような大都会に到着。街を歩いて最も魅かれたのは、リベルタージと呼ばれる東洋人街。まるで昔の日本。鳥居があり、居酒屋、寿司屋、呉服屋、古本屋。日本語が飛び交うこの界隈は世界一の日系人街だそうです。日本からの移民が苦労の末に作り上げたエキゾチックな人情の街。大阪橋から見た、夕日の美しさに感動しました。
そして、レンソイス観光の拠点、サンルイスへ。ここはポルトガルに支配されていた時代に鮮やかな「タイル」で作られた美しい街並みで有名。世界遺産にも登録されています。ちょうど私が訪れた時に盛大なお祭りが始まっていました。「ボイ・ブンバ」と呼ばれる18世紀から続く有名なお祭りで、町中がお祭り一色。路上では何十組もの派手な衣装を纏ったグループが踊り、歌い、何万人も観衆が熱狂の渦に巻き込まれていました。老若男女、とにかく朝までひたすら踊ります。
そして、風情あるサンルイスの街から、東へ260キロ。今回の旅の最終目的地・レンソイス国立公園へ。地元のガイドさんとオンボロバスで最も有名な大砂丘へ出発!飛び跳ねるほどの悪路を、ものすごいスピードで走り抜けます。到着したのは、見渡す限り、眩しい光を放つ、真っ白い大砂漠。東京都23区の2倍以上という広さのレンソイスは、ポルトガル語でシーツの意味。シーツを広げたかのように真っ白な大砂丘です。白い砂丘と空の青。そして、雨季になると砂丘の山と山の谷間に現れるいくつもの巨大な水たまり。その水は透き通り、青と白のグラデーションが美しい。雨期にだけ現れるこの池には、不思議なことに小さな魚の群れが泳いでいます。乾期には消えてなくなる、この水たまりに、なぜ魚が生きているのか・・・、よくわかりませんが、この神秘の水たまりに沈む夕日の美しさにも、心奪われました。 白い大砂丘・レンソイス。大自然が作り上げた不思議な絶景。あまりにも遠いブラジルの秘境。でも30時間以上も飛行機に乗っても絶対に体感したい風景でした。