「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#71 アラビア海の潮騒 ゴア(インド) 2011/9/9 O.A.

アーグラ

今回の旅のスタートは、アーグラ。ここにはインドで最も有名な宮殿、タージマハールがあります。写真や映像ではいつも見ていますが、実際にその建物の前に建つと…、とにかくその大きさ、美しさに圧倒されます。線対称の機能的な美しさが醸し出す威厳。どっしりと構えた宮殿をみているだけで、なぜか安心感がわいてきます。200年以上も前、当時のマハラジャが、奥様のためだけにこんな巨大なもの作ったというのだから驚きます。夕日が落ちる頃、敷地内ではなく、近隣の村から見たタージマハールが最も美しい、とは現地ガイドさんのアドバイス。いざ、そこに向かってみて見ると、白いタージマハールが、徐々に夕日に赤く染まって、なんか不思議な絶景でした。

ムンバイ

そして、そこからインド最大の商業都市・ムンバイへ。人口は東京よりも多い1300万人以上。急成長するインドの経済を支える商都です。まずは、街の中心に建つ巨大な門、インド門。ムンバイのシンボルともいうべきこの門の奥は港になっていて何艘もの観光船が停泊しています。アラビア海に面した美しい湾を周回するフェリーに乗ってみました。海の向こうにぎっしり立ち並ぶ摩天楼を見ながら、潮風に吹かれると…、本当に気持ちいい。そして次にムンバイの新名所、トービーガートと呼ばれる巨大な洗濯場へ。インドでは、よく川などで洗濯する風景を目にしますが、ここは、なんと一気に約5000人が手洗いで洗濯しているという巨大な洗濯場。青空の下、風に揺れる洗濯物が壮観です。「ムンバイは世界一エネルギッシュ」。50年もここで洗濯している老婆は「世界でただ一つ、停電しても洗濯できる街よ」と胸をはりました。

ゴア

ムンバイから、最終目的地ゴアへ。ゴアはインド有数のリゾート地で、植民地時代の面影が色濃く残る古い町。ヒンズー教ではなく、キリスト教の教会が多く、インドと云うよりも、西欧のにおいがします。何十キロも続く美しい海岸線には、様々なビーチがにぎわい、ヨーロッパからの観光客でいっぱいです。ビーチのおしゃれなカフェでくつろいでいるとここがインドだということを忘れてしまいそう。魚市場では、見たこともない魚がたくさん売られていました。エビやカニもいっぱい獲れるそうです。市場のおばさんたちに教えてもらった美しい漁村を訪ねてみました。古くから、網で行う漁が盛んで、海岸から眺めていると陽気な漁師が、漁に向かう船に私を乗せてくれました。  網を引く漁師たちの威勢のいい声と、波の調べ。海の幸に恵まれたアラビア海の小さな漁村が、真っ赤な夕日で染められました。