「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#66 中世の詩情 ロマンティック街道(ドイツ) 2011/8/5 O.A.

ライン川の

ドイツの絶景を巡る旅。旅の起点としてまず訪れたのは、人口67万人の大都市・フランクフル トです。ドイツの商業、金融の中枢都市として世界中のビジネスマンが行き交う経済都市。古い石造りの町並みの中に鏡張りの超高層ビルがそびえたつ町の姿は、ちょっと不思議な光景でした。 フランクフルトを散策した後、最初に目指した絶景スポットはライン川の中流域。このエリアは世界遺産にも登録され、年間を通して世界中の観光客で賑わいます。リューデスハイムという町の乗船場から船に乗り、ライン川クルーズを楽しむことにしました。スイスアルプスの雪解け水に源を発し、悠久の流れをたたえる大河・ライン川。そのほとりには、緑豊かな大渓谷、一面のブドウ畑、中世の頃に築かれた古城など、次々と美しい景色が展開して行きました。

ロマンティックな町並み ローテンブルク

ドイツ南部を縦断する美しき街道『ロマンティック街道』。南北に約350キロ、中世の町並みが点在し、牧歌的な農村地帯や雄大なバイエルンアルプスが広がる絶景街道として人気を集めています。今回の旅では、その『ロマンティック街道』を北から南へと縦断します。
北の玄関口・ヴュルツブルクを出発し車でおよそ1時間半、ローテンブルクという小さな町に到着しました。町に一歩足を踏み入れると、そこはまるでおとぎの国。オレンジ色の三角屋根の家々が肩を寄せ合うように佇み、お店の軒下には何が販売されているか一目で分かるようにデザインされた鉄製看板で装飾され、菓子店のショーウィンドウには伝統菓子の"シュネーバル"がかわいくディスプレイされていました。中世の夢の中へと迷い込むように路地裏を散策していると、おもちゃの博物館を発見。世界各国の人形やおもちゃが職人の手によって修復され、大切に展示されていました。博物館のオーナー・カタリーナさん。11年前に他界したご主人と、30年前にこの博物館をオープンさせました。「博物館は主人との生涯の作品」というカタリーナさん。展示されているおもちゃのように、優しい表情で微笑んでいました。ローテンブルク、ここは町も人もお菓子も、全てがロマンティックでした。

雄大なバイエルンアルプス

のどかな田園風景がどこまでも続く『ロマンティック街道』。途中、一面の小麦畑に囲まれた農村に立ち寄り体験農場を堪能したり、雄大なバイエルンアルプスを眺めたりしながら南下。終着点のフュッセンに到着しました。町中を散策していると、プロの写真家・ピーターさんと出会いました。生まれも育ちもフュッセンというピーターさん。世界各国を旅し、数々の美しい風景を写真におさめてきましたが、大自然が残るフュッセンの風景にかなうものはないと誇らしげに話していました。そんなピーターさんの案内でお勧めの絶景スポットへ。町の中心から車でおよそ20分、小高い丘の上に到着。すると、目の前に姿を現したのは2000メートル級の山々が連なるバイエルンアルプスの山群をバックに雪解け水を満々にたたえたホプフェン湖です。湖面は鏡のように滑らかでしんと静か。周囲の針葉樹の木々を映し込んでいました。力強いむき出しの岩山と穏やかな水面。大自然が生んだ"静"と"動"が見事に調和された大絶景でした。