毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
ペルー第3の都市のトルヒーヨ。「永遠の春」と呼ばれるほど、気候は1年中温暖で、人気の海水浴場のワンチャコ海岸にはカラフルなパラソルがたくさん並びます。
海沿いを歩いていると、沖に不思議な形のものが…。トトラと呼ばれている葦で作った舟でした。2000年以上の歴史があり、ここに暮らす漁師たちはずっとこのトトラ舟に乗って漁を続けてきたと言います。
もう少し、この辺りの歴史を知りたくなって、ワンチャコ海岸から車で20分の場所にある世界遺産、チャンチャン遺跡へ。乾燥した土地に700年前に繁栄した王国の遺跡には波や魚、さらにはラッコの模様が彫られていました。そして遺跡の中央には池が。実は、アンデス山脈の雪解け水が湧き出しているのだとか。この水があったからこそ文明が繁栄したのだそうです。
豊かな文明を支えた水のふるさとを求めて、アンデス山脈へ。
まず目指したのは、アンデストレッキングの拠点、標高3100mにあるワラス。ここには世界一標高が高い国立公園、ワスカラン国立公園があり、6000m級の山が27もあるそうです。周辺には、30の氷河と、100を超す氷河湖があって、世界自然遺産にもなっています。今回は、その氷河の一つ、パストルリ氷河を見に行きます。
車で近くまで進み、最後は標高およそ5000mを登って、やっとの思いでたどり着いた氷河。一滴ずつ溶け出した氷河が小川になって流れ出していました。この流れが、大地を潤しながら、やがて海へと注ぐのです。
最後に訪ねたのは、標高4400mの山中で暮らすルシアさん。牛と羊の世話をしながら暮らしていました。放牧に行くルシアさんについていくと、周りを氷河に囲まれた谷間へ。ここにも氷河から溶け出した水が大地を潤し、動物たちの命を養っていました。厳しくも豊かな山の暮らしをほんの少し、見ることができました。