「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#402 輝く歴史の街 ローマ(イタリア) 2018/8/8 O.A.

世界遺産の町巡り

今回の旅の舞台はイタリアの首都・ローマ。3000年の歴史をもつ、かつて世界の中心だった「永遠の都」を3日間かけて巡ります。1日目は、世界遺産の町を代表する人気スポットを巡ります。まず向かったのは古代ローマの象徴・コロッセオ。建造からおよそ2000年経つこの巨大な円形闘技場で、当時行われたグラディエーターと呼ばれる剣闘士たちの戦いはローマ市民の娯楽でした。コロッセオを一望する圧巻の景色を前にすると、かつてこの場所に渦巻いていた人々の熱気が今も感じられるような気がしました。夜はローマの大人気スポット・トレヴィの泉へ。ライトアップされたバロック彫刻の傑作に心洗われる夜でした。

ローマ・知られざる穴場

2日目は、ローマの路地裏へ。早朝に訪ねたのは、再びトレヴィの泉。よく見ると、清掃員らしき人たちが泉の中にたまったコインを集めています。なんでも週に3日、泉のコインの回収作業を行っているんだとか。大人気スポットの意外な裏側を目撃しました。さらに路地裏に入っていくと、“水の都”と書かれた看板を発見。中に入り地下へ向かうと、そこには西暦2世紀の家の貯水槽の遺跡が。当時この貯水槽に、古代ローマ時代に作られた水道から水を引いてきて、町に水を供給していたんだとか。古代ローマの時代に建設された水道は11。建設から2000年以上経った今でも一部が使われており、スペイン広場やトレヴィの泉などの有名スポットに水を運んでいるといいます。古代ローマ人の土木建築技術の高さを知りました。その後向かったのは、11もの種類を揃えるカルボナーラ専門のお店。なんでも、カルボナーラはローマ生まれの料理なんだそう。グアンチャーレという豚の頬肉、卵、そしてチーズたっぷり。本場の濃厚な味に舌鼓をうちました。

黄金色に輝く絶景の丘

最終日は、ローマの下町、トラステヴェレへ。“テヴェレ川の向こう側”という意味をもつその名の通り、ローマを流れるテヴェレ川を越えた南西のエリアです。庶民の町として発展した過去をもち、気さくな“生っ粋のローマっ子”が多いことでも知られます。町を歩いていると、犬の散歩中の女性に、自宅へ昼食に招かれることに。自宅でふるまってもらったのは、ご主人お手製のローマの伝統パスタ料理・グリーチャ。独自のアレンジでオレンジを効かせたその味は、絶品でした。旅好きな夫婦の一番のお気に入りは、なんと日本の城崎温泉だそう。思いがけず、ローマの下町で日本好きの素敵な夫婦に出会いました。
旅の最後、夕暮れを待って向かったのは、ローマが一望出来るというジャニコロの丘。日没間際、絶景の丘からのぞむローマの町は夕日に染め上げられ、一段と美しさを増しました。広がっていたのは、積み重なる時間が生んだ、永遠なる風景の数々。考古学者が掘るほどに新発見をするように、歩くほどに新しい“顔”に出会う、ローマは奥深い町でした。