「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#389 夢をかなえる女子旅(台湾) 2018/4/4 O.A.

世界中の人々を魅了する街 台北

今、日本でもっとも人気が高い旅先の一つ、台湾。今回の旅は、2018年のミスインターナショナル台湾代表に選ばれた高曼容(こうまんよう)さんと巡ります。まず向かったのは台湾版のミシュランで5つ星を獲得した名店「點水樓」。特に人気の小籠包は、お客さんの目の前で、毎日1万5千個も作られています。ベーシックな小籠包とカニ味噌、XO醬、トリュフなどの七種類の味が楽しめるカラフルな小籠包。見てよし、食べてよしの、本場の味を堪能しました。そして台北の絶景を求めて、台北のランドマーク、台北101へ。地上101階、竹をイメージした建物です。展望台では淡く輝く夕日に包まれた、大都会の風景が広がっていました。
夜には台湾の名物スポットである夜市をぶらり。屋台が400メートルに渡って並ぶ、饒河街夜市へ。蒸し暑い夜に最適なフルーツがたくさん乗ったかき氷を堪能した後は小鳥が選んだ札で運勢を占うという小鳥占い。小鳥に占ってもらうなんて、ちょっと変わった初体験でした。華やかなネオンの下に、なつかしくも、不思議な世界が広がっていました。

ノスタルジックな街 九分

台湾の旅の、2日目は、山あいの町、九份。19世紀末に金の採掘が始まり、ゴールドラッシュで栄えた街です。しかし、金山が閉山すると、住民は去り、忘れられてしまいます。その後、1989年。世界的にヒットした台湾映画「悲情城市」のロケ地として注目され、にぎわいを取り戻しました。古くて新しい、どこか懐かしさも残る街を散策し、一休みしたのは、「客家擂茶」のお店。その歴史は1800年もあります。昔、戦乱から逃れるために移住を繰り返した客家(はっか)の人々がどこでも手軽に栄養をとろうと、生みだしたそうです。引き続き、街を歩くと羅さんという元カメラマンに出会いました。九份の街に魅了され、移住してきた羅さんは30年九份で写真を撮り続け、九份の将来を見届けるのが役割だと言います。九分を知り尽くした羅さんに、観光客はほとんど行かないという、とっておきの絶景スポットに連れて行ってもらいました。
台北に戻り、知る人ぞ知る名店「榮榮園」へ。天国に旅立ったご主人の味を守り抜く、女主人の愛情たっぷりの料理を堪能しました。最後は、台北市内を一望できる絶景ポイント象山へ。新しさとなつかしさ、豊かな自然と近未来の高層ビル、いろんなものを包み込む、台北の懐の深さを感じました。

一夜限りのランタン祭り 十分

旅の最終日に向かったのは、十分。毎年、旧正月のあとの最初の満月の日に開かれるランタン祭に参加します。台北から電車を乗り継ぎ、およそ1時間半で十分へと到着。台湾では、ランタンに願い事を書いて飛ばすと、願いが叶うと言われています。火で中の空気が温められ、熱気球のように天に昇っていく、たくさんのランタン。十分には、ランタンを飛ばしに、一年中、人が訪れるそうです。途中、手作りという看板に惹かれお店の中に入ると、職人の林さんがランタンを作っていました。今は機械で大量生産するのが一般的だそうですが、林さんは伝統的な手作りにこだわっているそうです。毎年作り方を学校に教えに行ってランタンの文化や歴史も伝えています。ランタン祭りの会場に向かうと、世界中から押し寄せた人の数、3万人以上。1200個以上のランタンを8回に分けてあげます。ランタンの4面にそれぞれ願い事を書き、その時を待ちます。そして、合図とともに一斉に空へ。すてきだったのが、ランタンを飛ばすとき、みんな、とっても幸せそうな顔になること。旅の最後に見つけたのは、幸せを願う人の思いが生んだ、光の絶景。台湾。そこは、初めて来たのになぜか懐かしい、不思議な場所でした。