毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりは北米、五大湖の中でも最も美しい、スペリオル湖とヒューロン湖に挟まれた川の町、スーセントマリー。人口7万の小さな町ですが、古くから鉄道の開通により、鉄工業の町として栄えるようになりました。二つの湖を繋ぐセントメリー川が最も有名な観光スポット。この川の真ん中がカナダとアメリカの国境で、両国には同じスーセントスーマリーという名の街が向かい合っています。二つの街は鉄橋で繋がり、人の行き来も盛ん。この国境の川はかつて先住民族が聖なる川と呼んでいたほど、美味しい魚が獲れる良い漁場。素人の私でも、この町の名物、ニジマスが、あっという間に釣れてびっくり!
ほかにも町には、水上飛行機や歴史などをテーマにした面白い博物館、そしてスペリオル湖の美しい大自然など見どころ一杯。早速、陽気な観光ガイド、リンゼイさんとともにスペリオル湖の絶景ポイント廻りへ。海みたいにでかい!北海道がすっぽりと収まる広さ。そしてターコイズブルーの美しき水の色。夕方、また町に戻り、国境の川に沈む夕日の美しさに息を飲みました。
朝8時。スペリオル湖の東にあるアガワ渓谷へ、片道4時間の人気の観光列車で向かいます。駅を出てわずか10分で、川・森・湖・滝.…見事な絶景が続き、なんと200mも続くという深い新録のV字谷を走り抜けます。古くから世界的に著名な画家も数多くこの渓谷に滞在し、作品を残したという伝説の絶景。4時間はあっという間、特に車窓を眺めながらの美味しい食事は最高です。
正午に終点のアガワ渓谷に到着。まず向かったのはアガワ渓谷を一望できる展望台。そこまで行くのに300段もの階段を登らなければなりません!しかも傾斜が急で息が上がります…。あ、足が。明日はきっと筋肉痛だ。しかし…!展望台からの景色はまるで絵葉書のよう!どこまでも続く大自然に感動!苦労して登った甲斐あり!!その後、贅沢にも水上飛行機で、五大湖を周遊します。さっき乗った列車から見た、無数の小さな川、湖、滝、そして絶景列車を空から眺めました。大自然が作り上げた、巨大湖の絶景を堪能し、翌日は五大湖で最も有名な観光地、ナイアガラの滝へ…。
カナダ最大の都市・トロントから電車で約2時間。ナイアガラフォールズ駅に到着。ここが、世界屈指の観光地、ナイアガラの観光拠点…。しかし、駅前は…、あれ?何もない?閑散としている通りを歩いて行くこと30分。本当にあのナイアガラの滝があるのかしら、と不安になりながらもテクテク歩いていくと…突如現れたのは、まるでラスベガスのような喧騒の町。メインストリートに立ち並ぶ、飲食店、劇場、カジノ…さすが年間1500万人を集める北米屈指のリゾート観光地です。そして滝の轟音が聞こえてきて、目の前に現れたのは、幅670m、高さ53m、カナダとアメリカの国境にまたがる巨大なナイアガラの滝。その水の流れは圧巻です。滝壺からは絶えることのない水しぶきが空高く立ち上り、飛沫が顔にかかります。まずは人気NO1のアトラクション「ジップライン」へ。滝の上に吊られた670mものワイヤーロープを滑空するもので、滝のミストを浴びながら、信じられない角度からのナイアガラを体感できます。びしょ濡れにながら、みんな大喜び!そして夜9時。LEDライトで滝がライトアップされます。まさに、大自然と最新のテクノロジーが溶け合った、光の芸術。小高い丘の上から3000個以上もの、LEDで滝に照明を当てているのだそうです。今回は、滝を様々な角度からライトアップしている担当者を訪ね、このスケールの大きな照明システムの秘密を教えてもらうことに。コンピューターであらかじめ動作を設定されたイルミネーションが巨大な滝を激しく鮮やかに照らします。今まで見たこともない、滝とLEDの光のショーに歓声が上がります。
五大湖の豊かな水が生んだ巨大な滝。この素晴らしい大自然をさらに美しく!そんな人の熱い思いが生んだ、21世紀の絶景でした。