毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の舞台は南イタリア。目指すは、世界遺産のモンテ・サンタンジェロ。旅の始まりは、南イタリアのフィレンツェと称される、レッチェから。石畳から建物まで、美しい石造りの町には、ユニークな作品を生み出すアーティストがたくさん。石に限らず、粘土や紙を使った素晴らしい作品の数々と出会いました。出会った石職人から、レッチェの石は柔らかくて彫りやすいと教えてもらい、だからこそ、町並みを美しく飾るバロック建築の繊細な装飾が可能だったことを知りました。
2日目はヨーロッパ最大級の塩田、マルゲリータ・ディ・サヴォイアを目指します。陽気な魚屋さんから、塩田にはフラミンゴもいると聞いて訪れてみると…見渡す限りの塩田!しかもこれはまだほんの一部だとか。さすがヨーロッパ最大級というだけあります。そして、不思議なことに水が赤いのです。これは、海藻と甲殻類によるためだそうで、この甲殻類が餌となってフラミンゴのピンク色を生み出しているのだとか。
古代ローマ時代から続く塩田には、古い教会もあって旅の目的地・モンテ・サンタンジェロに向かう巡礼者が寄ったことを知りました。そして夕方、塩田近くのホテルから美しい夕日が見られると聞いて訪れてみると、真っ赤な夕日が赤い塩田にその姿を映し出していました。
3日目は、いよいよモンテ・サンタンジェロへ…と、その前にホテルで教えてもらった伝統的な仕掛け漁を見に寄り道することに。アドリア海に面した砂浜になにやら大きな櫓のようなものが。海に張り出した櫓のその先には大きな網があって、魚を見つけると急いで巻き上げ、更に小さな網で捕れた魚をすくい上げます。大きな網にかかったのは、とっても小さい魚たち…でも獲れたてを一緒にいただくことができました。気の良い漁師のおじさんたちとの一時を楽しんだ後は、一路、聖地を目指します。
標高およそ850メートルの山にあるモンテ・サンタンジェロ。町には大天使ミカエルを始め、ごく最近までいたという聖人まで、聖地ならではのものが。でも、途中で知りあった生き字引みたいなおじいさんからは、かつてこの地はとても自然が苛酷で、人々の生活は楽ではなかったことを知りました。
そして最後、伝説の残る洞窟教会へ。もともとあった洞窟をそのまま教会にしたようで、とても厳かな雰囲気。ヨーロッパ中から絶え間なく巡礼者が訪れるのだと、神父さんから教えてもらいました。旅の終わりに、神父さんに鐘楼へと連れていってもらいました。その屋上からの大パノラマ。夕暮れの空がとても幻想的で美しい瞬間に立ち会うことができました。