毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりはバスク地方最大の都市ビルバオから始まります。ビルバオのシンボルであるプピーや、グッケンハイム美術館、スピスリ橋、バスク保健衛生局など、ユニークな建築を見る中で、大学院生のイチャソさんに出会い、世界遺産ビスカヤ橋へ。昔からモノづくりに強いこだわりを持ち、スペインの中でも独特なバスク人の文化に驚きます。イチャソさんのオススメの絶景、サンファンデガツテルガチェの礼拝堂の情報をゲットするため、観光案内所へ。列車で港町ベルメオへ向かうことに。
北スペインから西フランスに広がるカンタブリア海に面した港町ベルメオに到着。町を歩くと壁にクジラのアートを描くペインターに出会います。かつてこの町は捕鯨の一大中心地であったといいます。彼の勧めで、地元の美味しいバルを訪ね、豪快なカツオ料理を堪能。その後、1年に1度あるというお祭りに参加する。広場で大きな焚火を燃やし、この1年で不要になったもの、縁起の悪かったものを一気に燃やす一大行事に大勢の人々が参加していました。地元の消防署に勤めるカルロスさんによれば、バスクでは自然崇拝が脈々と受け継がれ、この祭りもその一端であるとのこと。
翌朝、火祭りで案内してもらったカルロスさんの巡礼についていくことに。町の人々が青い漁師の作業着を着て15kmの道のりを巡礼していました。ロスキージョという甘いお菓子を食べ、さらに進むとようやく孤島の断崖絶壁に立つサンファンデガツテルガチェの礼拝堂が姿を現しました。カルロスさんによれば241段の長大な階段の頂に建つこの礼拝堂は、もともとは海賊から街を守る要塞。その後、荒々しい海で生きる人々にとって欠かせない祈りの場となっていったそう。礼拝堂の中には十字架の下に大きな船が突き出す、とてもユニークな作りになっていました。礼拝堂で働くミラニさんの案内で夕日のビューポイントへ。大海原と光の柱の中に静かに佇むその風景は、まさに大自然への畏敬を持ち続けるバスク人たちのこころの風景のように思えました。