「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー
毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。（旅人：森高千里）
#329 太陽に1番近い湖 チチカカ（ボリビア） 2016/12/2 O.A.
旅のスタート…天空都市ラパス
日本から二日もかけてやってきたラパス。到着した国際空港はなんと標高4000m以上。世界一高所にある空港で、ラパスは太陽に最も近い大都市。まずはタクシーでラパスの町の中心へ…。切り立った崖に沿う様に古い教会や家が立ち並ぶ美しい町ですが、世界一標高の高い首都だけあって、歩くだけで息が切れます。
ラパスは車の大渋滞が深刻で、2年前から緩和するために、ロープウェイが開通。市民の通勤の足としても親しまれています。この世界一標高の高いロープウェイの窓からの眺めはまさに絶景。特に美しいのは太陽が沈む頃。町の中心からロープウェイに乗って、町を一望できる最も高い展望台で下りると…。そこから見えたのは神秘の夜景…。まるで光の海。漆黒の闇に星クズを撒いた様な天空の町の大パノラマでした。
世界一のチチカカ湖へ…
翌朝、ラパスの町から向かったのは、船が航行できる湖としては世界一標高の高い、チチカカ湖。南米を代表する美しい湖だそう。目指すはチチカカ湖に浮かぶ、太陽の島。インカ文明の発祥の地であり、様々な伝説や絶景に囲まれた島と聞きました。ラパスから車で4時間でチチカカ湖観光、拠点の町コパカバーナへ。その港からボートに乗り「太陽の島」を目指します。チチカカ湖は琵琶湖の12倍という巨大な湖でまるで海のよう。最も有名な「太陽の島」には約40分で到着。案内してくれるのは、この島で生まれ育った先住民族のアバレロさん。太陽が生まれたという伝説の島は、インカ時代からの遺跡や段々畑に囲まれた美しい島。ちょっと息苦しいけど、島の絶景スポットを巡ります。
「太陽の島」に輝く、夕日と満月
まずは島の玄関口にある、インカ時代の遺跡「若返りの泉」へ。その水は、名の通り飲むと若返ると言う伝説の水。この水で元気をもらって、標高4000mの山道を2時間近く歩き、「太陽の神殿」へ。ガイドのアバレロさんによると、太古の昔から太陽の儀式を行った神聖な場所で最も太陽のエネルギーを感じられるパワースポット。1000年以上も前に建てられた神殿の窓から、太陽の動きを見て、人々は季節を知り、作物を育ててきたのだそうです。この島では今も、太陽や月こそが、神と崇められています。
そして夕暮れ。この島で最も高い山の頂へ…。アバレロさんの話では、この日は満月。夕日と入れ替わるように出て来る満月が世界一美しいのだとか…。一日の終わり。その時を待ちます。夕日が湖を真っ赤に染め、水平線に沈むその時…、反対側の小さな島からゆっくりと満月が現れました。のぼる満月に重なる小島は「月の島」。太陽の島と向き合うように浮かぶ、聖なる島は、やがて月に照らされ、見事な島のシルエットが浮かび上がります。東の空に現れた真ん丸の月は、さらに眩しい光を容赦なく天空の湖に降り注ぎ、まるで真昼のよう。あまりに強烈な満月のパワーにびっくり。夢を見ている様な、不思議な、不思議な夜でした。