毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
東京からヘルシンキまで直行便の飛行機でおよそ10時間半。実は日本から最も近いヨーロッパとも呼ばれる「フィンランド共和国」。国土の8割が森林と湖沼。湖沼は18万を越えます。“デザイン王国”とも言われるだけあって、大きな建築やブティックはもちろん、エレベーターの内装や、街のちょっとした看板、少しダサくなりがちなお土産物屋さんに置いてある置物だって、色使い・形にセンスを感じます。フィンランド語で「ありがとう!」を意味する「キートス!」。この言葉を街のいたるところで聞きます。大はしゃぎしないけど、親切でサービス精神旺盛な人柄。名物のザリガニ料理をご馳走になった後、フィンランド人には欠かせない屋外サウナに入り、サウナの目の前にある湖に飛び込みました。
ペエリネン湖西岸に位置するコリ国立公園はフィンランド随一と言われる景勝地。小さな島々を浮かべる青い湖、季節ごとに色彩を変える森。その中にそびえ立つ岩盤は氷河時代に形作られ、以後2億年もの歳月を経てきました。この雄大なパノラマに感銘したシベリウスが交響詩「フィンランディア」を作ったと言われています。クフモには「カレワラ村」があります。カレワラとはフィンランドで歌い継がれてきた民族叙事詩、口承歌謡物語。
1)世界と人間の誕生を知る神話
2)英雄を主人公として繰り広げられる冒険
3)儀式に関する呪文
などが詩で構成されフィンランド語系の言語を話す諸民族の間で口承によって伝えられてきました。カレワラ村では、昔ながらのスモークサウナ、2時間かけて炭火で焼く究極のスローフードとも言えるニジマス料理、さらには鍛冶をしながら大声を出すカレワラ式の呪文を体験することができます。クーサモでは紅葉まっ盛りの中、「ルカサファリ」と呼ばれるラフティング体験。観光客もボートこぎの大切な担い手、ひとつ間違えば転覆というスリル間の中激流の川下りを堪能しました。
北極圏の入口、サンタクロースの街としても知られるロヴァニエミがオーロラハンティングの玄関口です。オーロラには晴れが絶対条件と言われる中、ここは無常にも雨。さらに北上してたどりついた地は、サーリセルカという名の小さな町。ロッジ風のホテルで屋根に昇ったりしながら雨が上がるのをじっと待ちます。1日目は雨。いよいよ明日は出発という最終日の夕方、急に雲が去ってついに綺麗な夕日が出ました。それからじっと待つこと5時間、ついに光のカーテンが現れました。地元の人は「これはすごい!メガオーロラだ」。星が輝く大空に、緑色の大きなカーテン。そのまま吸い込まれそうな不思議な体験でした。