「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#309 白銀まとう女王 モンブラン(フランス) 2016/6/10 O.A.

モンブランの玄関口 シャモニー

今回の旅はヨーロッパアルプスの最高峰モンブランの絶景を堪能します。旅はフランス東部の町シャモニーから始まります。人口約1万の小さなこの町がモンブランへの玄関口です。もともと農村だったシャモニーですが1786年のモンブラン初登頂をきっかけに、今ではシーズン中の観光客が10万人を超える観光地になったそうです。町からは雄大な美しいアルプスの雪山を始め、真ん丸屋根のモンブランも遠くに見ることができます。標高が4810メートルあり“ヨーロッパの屋根”と呼ばれるモンブラン。今回はさまざまな角度からモンブランの絶景を探す旅をすることに決めました。まずは観光案内所の紹介で町の周辺にあるガイアン湖へ。ガイアン湖は昔から“モンブランの鏡”と呼ばれて親しまれている湖。水面にははっきりと、逆さモンブランが映っています。“白い山”という意味を持つモンブランは、たびたび純白のドレスをまとった女王に例えられるそうです。その名の通り、美しい万年雪は、青空の下、まるで気品漂う白いベールのようにモンブランを包み込んでいました。

2つの展望台からのアルプスの眺望

“ヨーロッパの屋根”モンブランを身近に見るならばと薦められたのが、山の上の展望台です。まずは早速、ケーブルカーに乗って標高3800メートルを超えるエギュイーユ・デュ・ミデ展望台へ。30分ほどで到着した展望台からは4000メートル級のアルプスの山々が目の前に広がっています。目当ての真ん丸屋根のモンブランは、今にも手が届きそうなほど近くに感じました。南のイタリア側から見るモンブランはまた違った表情をしていると聞き、そのままゴンドラに乗ってイタリア側のエンブロンネル展望台へ移動しました。フランス側から見たモンブランは白銀をまとった真ん丸屋根でしたが、イタリア側から見ると雪は少なくゴツゴツとした険しい岩壁がむき出しになっています。頂上は真っ白い雪をかぶっていますが先がとんがっていて、まるで別の山のようでした。2つの異なった女王の表情を垣間見ることができました。

“ヨーロッパの屋根”の頂へ

ヘリコプターで空からモンブランが見られると聞き、シャモニーに戻って1泊することに。しかし翌日はあいにくの雨模様です。2日目は絶景を諦めて町の水晶博物館に立ち寄りました。博物館にはアルプスで採掘された宝石が大小さまざま並んでいましたがモンブランで採れた水晶はありませんでした。博物館の方に理由を聞くと、万年雪を守るためにモンブランでの採掘は禁じられているのだと聞きました。モンブランがどれだけ人々に愛されているのかが分かるエピソードでした。翌日の最終日もあいにくの曇り空で、町からもモンブランの姿は見えませんでした。しかし町の外れのヘリポートを訪れてみると、空から見る分には問題ないとのこと。そこで早速ヘリコプターに乗って最後の絶景を求めに出発しました。まずは、白銀の峰々と氷河、眼下に広がるアルプスの壮大な世界を楽しんでから、モンブランの頂へ。イタリア側の険しいモンブランを、そしてフランス側のモンブランへ大接近しました。アルプス1美しい白銀の世界…人々が大切に守り続けた“永遠の白”を堪能しました。