毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりは、中国四川省の中南部に位置する町、楽山。長江の上流となる岷江、大渡河、青衣江の3つ川が合流した、川沿いに発展した町です。町の人に聞くと、楽山には世界最大の大仏があるのだとか。向かってみると、崖を削って造られた高さ71mの巨大な石仏を目の当たりにすることができました。僧侶によると、楽山は中国の仏教文化が隆盛した地。なかでも峨眉山は中国四大仏教名山のひとつであり、仏教の聖地だと言います。峨眉山の山頂から見る雲海の景色が素晴らしく、山頂には天空の寺がそびえると聞き、早速峨眉山を目指します。
翌日、ガイドさんと共に峨眉山山頂へ向かいます。仏教の聖地と言うにふさわしく山中には26の寺院が点在するため、寺院めぐりをしながら山頂を目指します。峨眉山は楽山大仏と共に文化と自然を兼ね備える複合遺産として登録されていて、手付かずの自然が守られています。山中にはチベットモンキーが多く生息し、間近に触れ合うことができました。「一日の中に四季あり」と言われるほど天候が変わりやすく、この日はあいにくの霧。山頂のホテルに一泊し、雲海に輝く絶景と天空の寺が現れる瞬間を待ちます。
雲海は朝が一番きれいに見えるとのことで、早起きして雲海の出現を待ちます。太陽が見え、少しずつ空が晴れてきたその瞬間、天空の寺が姿を現します。それは今では誰も訪れることのできない、雲海に浮かぶ寺でした。なかなか見ることのできないという雲海との出会いにご縁を感じ、その幻想的な光景に、仏の国を見たかのような気がしました。