毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
まず訪れたのは、アフリカ大陸が誇る「ビクトリアの滝」。南米イグアス、北米ナイアガラと並ぶ世界三大瀑布のひとつです。地上から見るその迫力は想像を遥かに超え、思わず息をのむほど。滝つぼから吹き上がる水煙はまるで嵐のようでレインコートを着ていてもびしょ濡れです・・・。そして、いよいよヘリコプターに乗り、空中から滝を眺めることに。ゆるやかな川が大地の裂け目に達し、激しい水煙を上げて滝に変わる様は上空ならではの景色です。やがて現れたのはビクトリアの滝を包み込む巨大な虹。はるか上空から見る滝と虹・・・。言葉にならない贅沢なひと時でした。
フランスの世界遺産「モン・サン・ミシェル」。年間300万人もの観光客が訪れる世界屈指の観光地です。大潮の満潮と日没が重なる特別な日だと聞き、やって来ました。夕暮れになるにつれ、徐々に満ちていく潮はやがてひとつの海となり、モン・サン・ミシェルは完全な島と化します。海と夕映えを従え、輝きを増すモン・サン・ミシェル。それは特別な日にだけ見ることができる格別な景色でした。翌朝、やって来たのは飛行場。グライダーに乗ってモン・サン・ミシェルの真上を空中散歩です。はるか天空から見下ろすフランスの宝・・・。まるで天使になって天上から見ているような不思議な気持ちになりました。
砂上に人がつくり上げた大都市・ドバイ。巨大な高層ビル群の中で一際目立つのが世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」です。手始めに向かったのは、ブルジュ・ハリファの展望台。そのエレベーターの速いことと言ったら・・・。あっという間に124階の展望フロアに到着です。眼下に広がるのは銀色に輝く摩天楼、そしてブルジュ・ハリファの巨大な影でした。続いて訪れたのは水上飛行場。展望台よりさらに高い上空からドバイの街を見るためです。ヤシの木をイメージした人口島、高層ビル、そしてブルジュ・ハリファ・・・。人の手でつくり上げられた絶景を空から眺めた時。人類の可能性を感じて少しうれしくなりました。
ブラジル北東部に広がる大砂丘「レンソイス」。雨季にだけ現れるという幻の水辺を求めてやって来ました。近くの街を出発し、信じられない悪路を車で走ること20分。真っ白な砂が無限に広がるレンソイスに到着。少し歩いて見えてきたのはエメラルドグリーンに輝く無数の水辺。真っ白な大パノラマに映えるエメラルドの泉は、まさに大自然が生み出した芸術作品。これは是非空から見なくてはとやって来たのは小さな飛行場。上空から見えたのは、地上からでは決して見ることのできないレンソイスの本当の姿。どこまでも続く白とエメラルドの世界・・・。雨季にしか見ることのできない幻の絶景でした。
花の国・オランダの北部にある干拓地ザイプ。国内随一のチューリップの栽培地として知られています。広大な畑には赤、黄と色彩豊かなチューリップが満開を迎えていました。散策しているうちに見つけた畑に咲いていたのは白とピンクが混合した不思議なチューリップ。農家の方に話を聞けば、なんと偶然見つけた一輪を20年以上かけて増やし、畑一杯になるまで育てたのだとか。チューリップにかける愛情と情熱に脱帽しました。そして薦められるままに向かったのが町はずれの飛行場。空から見るチューリップ畑はカラフルなモザイク模様。美しく咲き誇るのは、ほんの短い間だけだと言うその貴重な鮮やかさは、まるで虹色の絨毯のようでした。
旅の始まりはペルーの首都リマ。何気なく立ち寄ったお土産屋さんには、ナスカの地上絵の模様が施された品物でいっぱい。やはり人気があるんですね。というわけで、早速本物を見るためにナスカを目指します。飛行場へ到着し、飛び立つセスナ機の中、ガイドさんが窓を開けてくれました。機内にすごい風が吹き荒れる中、最初に見つけた地上絵は「クジラ」。地上を自在に泳ぐ姿に感動しました。2000年の時を超えて、現代に残る地上絵。何のために描かれたのか・・・。その後も「サル」や「ハチドリ」、「コンドル」と力強い地上絵が次々と姿を現します。空からしか見ることのできない謎の地上絵。乾ききった大地に生きた人々が、天の神さまに捧げた、祈りの絵のような気がしました。
旅のはじまりはオーストラリア南部の街・エスペランス。待ち受けていたのは透き通るほどの白い砂浜とターコイズブルーの海。思わず感激しながら砂浜を歩いているとビーチを描いていた画家の女性に遭遇。エスペランスをこよなく愛する彼女が薦めてくれたのが近くのミドル島にあるというピンク色の湖「ヒリアー湖」。自然保護区に指定されており、島への上陸は禁止されているため、知り合いの飛行機パイロットを紹介してくれました。半信半疑のまま、空から見たヒリアー湖は目を疑うほどの鮮やかなピンク色で本当に驚きました!なんでも微生物がこの色を作っているのだとか。まさに空からでしか見ることのできない奇跡の絶景でした。
旅の締めくくりは、スイスの名峰・アイガーです。アルプスの中では決して高くない山ですが、登頂の難しさは群を抜いており、ヨーロッパ最後の難所と言われてきました。まずは標高2225メートルに位置する展望台からアイガーを眺めます。垂直に切り立つ岩壁がはっきりと見えて圧巻です。周囲の4000メートル級の山々を従えそびえ立つ姿からは、アルプス随一の貫録を感じます。そんなアイガーに空から登頂すべくヘリコプターでの空中散歩へ。岩にぶつかる勢いで進んでいくヘリコプターから見るアイガーはまさに圧巻です。そしてたどり着いた遥かなる頂・・・。感動の瞬間でした。