毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりは、フランス南西部の町、ボルドーです。街を歩いていると、次々に美しく壮麗な建物が目に飛び込んできます。実はボルドー、一部の地区がこの美しさと歴史的価値から世界遺産に登録されているんです。18世紀にワインの貿易で繁栄したことから富が集まり、次々に立派な建物を建てたことから、こうした町の景観を生んだと言われています。そのボルドーの最も代表的な景観の一つが「水鏡」です。とても単純な仕掛けで、地面に張った水に美しい建物が映り込み、鏡のような世界を作るというものです。観光客だけでなく地元の人も魅了するこの水鏡の一番輝く時間は夜と聞いて早速訪れました。陽が傾くにつれ刻々と水面の色も変化します。そして日没後、建物がライトアップし水鏡もきらびやかに輝き始めました。それはまるで鏡に映った町ごと華やかなステージのような美しさ。ボルドーの繁栄を彷彿とさせるその水鏡は、夜ごと輝き続けていました。
翌日はボルドーを後に、大西洋に入り組んだアルカション湾へ。アルカション湾は「楽園」と呼ばれるほどのリゾート地で、美しい大西洋だけでなく、欧州最大の「ピラ砂丘」があることでも有名です。砂丘の目の前には真っ青なアルカション湾、そして背後には広大な緑の森が広がり、コントラストがまさに絶景とのこと。実際に訪れると、その自然の偉大さに圧倒されます。淡く白い砂丘を狭間にして、森の緑と、大西洋の青さが一望出来るのです。人々は砂丘の上でのんびり過ごしたり、思い切り動いて遊んだり…。まさにそれは楽園がもたらす、自然と一体になれる時間でした。
ピラ砂丘で自然の開放感に浸った後は、アルカションの名産品「牡蠣」の町、フェレ岬へ!フェレ岬は砂丘に対峙したアルカション湾に細長く伸びる、小さな村です。アルカション湾は潮の満ち引きの関係からカキ養殖の理想の環境なんだとか。岬ではカキ漁師さんに出会い、彼が一番おすすめするアルカション湾の絶景について教えてもらいました。それは砂丘から見る日没。夕日が白い砂丘に反射しこれまでの世界が一変、全ての世界がオレンジからピンクへと刻々と変化するのだそうです。さっそく、夕方に再び砂丘に登り夕日を見ることにしました。陽が大西洋の水平線に近づくにつれ、世界の色が淡いオレンジ色から濃いピンクへと変わります。昼間は淡い白だった砂丘の色も、次第に色づきます。アルカションの絶景はまさに一日の中でも様々な表情を見せる色彩の楽園でした。