「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#27 麗しの水景西湖(中国) 2010/10/15 O.A.

断橋残雪

中国七大古都の一つ、杭州。その杭州のシンボルとされるのが西湖です。古来、麗し(うるわし)の湖として多くの詩や絵画に描かれてきました。今回は中国南宋時代、山水画のテーマとなった西湖の絶景を巡りました。まず訪れたのが断橋残雪(ダンキョウザンゼツ)と言う景色、積雪のとき橋の中央の一番高いところから雪が溶け始め橋が途切れているように見えることから断橋残雪と名づけられたそうです。若い人たちは断橋、断たれる橋と名前が付いているのに永遠につながっているので恋人橋と呼んでいるそうです。

龍井茶の産地 龍井村

西湖から歩いて5分の繁華街で面白い茶館を発見、そこでは太極茶道という、面白いお茶の入れ方を 見せてくれました。そしてそこのお兄さんに教えてもらった、中国最高級のお茶、龍井茶(ロンジン茶)の産地に向いました。 車で15分、龍井村で出会った戚志興さんは400度にもなる釜に茶葉を入れて、素手で炒っていました。 戚志興さん曰く「茶は火が香りを引き出す、熱い炎で炒ることで薫り高いお茶になる」のだそうです。 中国では知らない人がいない最高級のお茶、龍井茶、一番高いものは100g1万5千円と本当に最高級でした。

西湖の夕景

再び西湖に戻ってみると、金色に輝く世界が広がっていました。夕日に映える湖面を見ながら湖畔を散歩すると、きれいな音色が聞こえてきました。音色に引かれて近づいてゆくと、そこには夕日を背に楽器を弾く女性が…。聞いてみると、中国伝統の弦楽器、びわを弾いていたのでした。文潔若さんは中国でも屈指のびわ奏者だったんです。そして弾いていた曲は、西湖の春という、西湖の美しさを歌った曲でした。余りにもいい曲なので、もう一度演奏をお願いしました。美しいびわの調べを聴きながら見る西湖の夕景、きらきら光る湖面とそこに浮かぶシルエットの手漕ぎ船と向こうにかすんで見える対岸の山並み、そこはまさに絶景の真ん中に立っているのでした。