毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅のスタートは中国雲南省の省都・昆明。1年中温暖なことから「春の城」と呼ばれています。中心街を歩くと、人々はお正月の準備をしていました。翌日は中国の旧正月、中国で一番の大型連休です。お正月前の町を散策していると、昆明名物『花餅』の売り子さんに出会います。『花餅』は花びらの蜜漬けを餡にした、香りのよいお菓子。温暖な昆明はお花の産地として有名なんだそうです。旧正月の時期には、「羅平」という町の菜の花畑が一面黄色で美しいとのこと。昆明から足を伸ばすことにします。
羅平へ向かう電車の中で、羅平の「金鶏村」で菜の花の絶景が見られると聞き、羅平駅からタクシーで金鶏村に向かいました。
たどり着くと、そこは一面菜の花畑。どこまで続いています。地元の人によると、満開は1年でたったの1週間とのこと。絶景ポイントを探して散策していると、なにやら騒がしい音がします。出会った村人に尋ねると、大晦日だから爆竹を鳴らしてお祝いをしているのだそうです。
村人に日の出の見える展望台を教えてもらい、翌朝向かいました。展望台にはたくさんの人が集まっていました。中国では、初日の出が幸運をもたらすと信じられています。さらに新年に黄金のものを見るのも縁起がいいのだとか。中国の初日の出と、黄金色に輝く菜の花畑・・・なんとも縁起のいい風景を見ることができました。
菜の花畑を散策していると、養蜂家の家族に出会いました。彼らは花の蜜を追って、移動をしながら生活しているのです。養蜂家のご主人のオススメの絶景ポイントは、小高い山の上から見る菜の花畑。案内してもらうと、そこはまさに黄金の花の海でした。しかし、この花が散る頃には連休も終わり学校が始まるため、養蜂家のご主人は娘さんと離れなければならないそうです。一年のわずかな時間。大地が黄金に輝く時は、中国の人々が家族で過ごせる幸せの時間だったのです。