毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりは首都のヌーク。晴天の町でも気温は低く少し肌寒い。町中の建物に入って見ると、そこは魚市場。大量に切り身を買う人に聞いて見ると、クジラだと教えてくれました。長い冬が来る前の貴重なタンパク源です。ヌーク近くの海ではクジラが見られるというので、フィヨルドツアーに参加することにしました。港から少し外洋へ。「運がよければクジラに出会えるかも」とガイドさん。その時、海面に潮吹きを発見。ボートが近づくと何と2頭のクジラと出会うことができました。北限の海を悠々と泳ぐクジラ。巨大な命を育む北の海で雄大な光景に出会いました。
フィヨルドツアーのガイドさんに勧められた東部のタシーラックへ。飛行機から見る風景は次第に流氷が多くなってきます。タシーラックは山に向かって町が形成され坂ばかり。観光局を訪れると、この季節しか堪能できないツアーがあると言う。特に流氷が綺麗だというのでツアーに参加することにしました。ガイドさんの案内で、野原を抜け流氷のある入り江へ。そこには、青く輝く流氷が浮かんでいます。ガイドさんによると氷の一つ一つの色が微妙に違うそうです。確かに淡いグラデーションのものから濃い青まで様々な氷が浮かんでいます。1年の中でほんの数ヶ月だけ「白の世界」から開放されるグリーンランド。その貴重な季節で出会えた、青い氷の世界でした。
最後に訪れたのは「ホテル・アンマサリク」この部屋からの絶景が格別とのこと。特に夜明けが一番美しく、切り立った山々が連なる山脈から照らしだす太陽の光が流氷や海を染めていくそうです。午前3時前。薄っすらと明るくなった外を部屋のカーテンを開けてみると、東の空が赤く色づき始めます。山陰からわずかに顔をのぞかせる太陽が次第にモノクロームの世界を染めていきます。沈まぬ太陽が輝きを放つその瞬間の絶景を見ることができました。