「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#225 蒼天の断崖 リーセフィヨルド(ノルウェー) 2014/9/19 O.A.

ベルゲン

今回はノルウェー西部の旅。北海に面した国内最大の港町・ベルゲンから始まります。魚市場で名物のサーモンを食べ、海辺を散策した後は、ケーブルカーに乗って、ベルゲン山の頂へ。ここは港と町並みが一望できるベルゲンで最も人気のある見晴台。夜9時を過ぎても、人でいっぱい。この時期は日照時間が長く、日の入りは、なんと午後11時ですが、みんな夕日が現れるのを待っていたのです。実は、この町、1年を通じて雨の日が多く、“雨の町”と呼ばれるほど。そんな町の人たちにとって、夕日を見るのは特別なこと。晴天に恵まれた、この日は夕日を見る絶好のチャンスでした。そして11時。黄金色に輝く太陽が姿を表しました。やがて夕日は空一面を真っ赤に染めました。こんな鮮やかな夕焼けは見たことは無いと語る地元の人たち。雨の町に現れた奇跡の風景を見ることができました。

ハダンゲルゲルフィヨルド

翌日は船に乗って、ノルウェー5大フィヨルドの一つ、ハダンゲルフィヨルドをクルージング。数あるフィヨルドの中でも、緑の豊かさで知られるハダンゲル。水辺には段々畑も広がり、人々の暮らしも潤していました。こうした緑の世界を眺められるのも、実は、この時期まで。冬の間は雪で覆われ、極寒の世界へと姿を様変わり。クルーズ船も運航できなくなります。晴れ渡る青空の下、今しか見られない、貴重な風景を見ることができました。

リーセフィヨルド

そして最後に向かったのは、光のフィヨルドと名付けられた、リーセフィヨルド。蒼天の下に広がる、その水辺は紺青に輝き、強い陽の光が、城壁のようにそびえ立つ岩肌を照らしています。このフィヨルドで最も有名なのが、プレーケストーレンという巨大な断崖。その名前は“演説台”を意味し、真っ平らなステージのような形をしています。高さ600メートルの頂きに登ってみると、たくさんの旅人たちが、崖の端っこに腰をかけていました。少し間違えば、谷底へ。危険な状況ではありますが、ギリギリまで来れば、崖の下に広がる、壮大なフィヨルドの景観を見ることができるのです。大地と水辺が織りなす大自然のパノラマ。スリルと引き換えに、圧巻の風景を見ることができました。