毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
日本からの直行便でマレーシア・ボルネオ島サバ州の州都コタキナバルに着いたのは夜。熱帯のど真ん中ですが、ここ最近は大きなビルが建設され、まるで首都クアラルンプールに追いつかんばりの勢いを感じます。名物ナイトマーケットで、ドリアンや手羽先を食べて鋭気を養いました。翌朝はガイドのジェリーさんと待ち合わせ。ボルネオで一番美しい島に連れて行ってくれるそうです。でも、その前に、アマゾンよりも古いと言われるジャングルへ。キナバタンガン川のジャングルクルーズでは、希少動物たちとの出会いがありました。その、中でも、大きなお鼻でひたすら木の実を食べ続けるテングザルたちの様子はいつまで見てても飽きることはありません。
ジャングルで一泊した後は、いよいよボルネオで一番美しい島・マブール島に向かいます。まずは車で4時間、マブール島へと向かう港町センポルナへ。木製の桟橋が、規則正しく並んで南国らしさが一層引き立ちます。そこから、ボートに乗り込み、激しい波に揺られながらさらに1時間。透き通るようなアクアブルーの海水と、白い砂浜…。いよいよマブール島に到着しました。島に住む人たちは、とても気さくで穏やか。手作りの船作りに勤しむ漁師さんと仲良くなりました。娘さんや孫たちを養うために、休むわけにはいかないそうです。海の男の強さを感じました。この日を締めくくるのはもちろんサンセット。ひときわスケールの大きい桟橋に沈むオレンジ色の太陽に胸が熱くなりました。
マブール島はダイビングの聖地。世界中のダイバーたちの憧れの場所でもあります。翌朝美しい朝日を眺めた後、さっそくダイビングの事務所へ。ダイバー歴30年のベテラン・マディールさんが究極のダイバースポットに連れて行ってくれるそうです。昨日、サンセットを眺めた桟橋からボートを飛ばすこと1時間、透き通るような海水の透明度がさらに増していくのが良く分かります。シパダン島という、小さな離島の脇までやってきました。こここそが、究極のダイバースポット。海洋資源を守るために、観光客の入場も厳しく制限されているのです。マディールさんの後を海の中に飛び込むと、そこには地上とは全くの別世界が待っていました。青々としたサンゴ礁の下には、大きなアオウミガメが悠々とたたずんでいました。並んで泳ぐとまるで竜宮城にでもいる気分です。さらに、その先には、サメの子どもが。厳めしい顔をしてますが、泳ぐ姿は本当に美しいものです。そして、この海の最大の見もの、巨大な竜巻のような群れで移動するアジ。その、うねりはまさに圧巻でした。色鮮やかな熱帯魚も近くにやってきてまさに海中エンターテインメントです。