「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#216 船が飛ぶ入り江ランペドゥーザ島(イタリア) 2014/7/11 O.A.

シチリア島

今回の絶景の舞台はイタリアの美しき島々。旅はシチリア島の港町・パレルモから。まずは、威勢のいい声が飛び交う市場を散策します。イタリアの食卓には欠かせないトマト。近郊でとれたエスカルゴ。魚屋で出会ったマダムからは、シチリア伝統のマグロを使ったレシピを教えてもらいました。美しい風景を求めて、バスと電車を乗り継いで訪れたのは、島の南側。その海岸にそびえ立つのは、真っ白な岩壁、「スカーラ・ディ・トゥルキ」。石灰質の岩壁は、長い年月をかけて波や風雨に削られ、階段のような形になったそうです。地元のカップルに連れられてやってきた高台からは、時間の経過と共に異なった表情を見せるスカーラ・ディ・トゥルキを一望できます。白亜の岩肌は斜陽に照らされ、次第に夕焼け色に染まってゆきます。美しく映える海と岩の景色に魅了されました。

イタリア最南端の島・ランペドゥーザ

翌日、さらなる絶景を求め、イタリア最南端に浮かぶランペドゥーザ島へやってきました。そこで待っていたのは、青く澄んだ海と白い砂浜が織り成す世界。港を散策していると、地元の漁師・アントニーモさんとその息子に出会いました。この島ならではの風景を案内してくれることになり、さっそく海岸線を巡るクルーズに出発。燦々と降り注ぐ太陽の光が反射して、ターコイズブルーの海は宝石を散りばめたように輝いています。そんな美しい風景の真ん中に浮かぶ船の上で、アントニーモさん特製のカジキマグロとトマトのペンネを堪能しました。最後に訪れた入り江で目にしたのは、船が宙に浮いているように見える、何とも不思議な光景。白い砂の海底に影が映りこみ、まるで船が宙に浮いて飛んでいるように見える、特別な入り江です。吸い込まれそうに青い風景の中で流れる、ゆったりとした時間に身を委ねました。

イタリア最南端の朝日

翌朝5時。辺りはまだ真っ暗です。アントニーモさんが宿泊先のホテルまで迎えに来てくれました。車を走らせることおよそ10分、美しい朝日が見られるという入り江に到着しました。イタリア最果ての地で、新しい朝を待ち望みます。水平線がだんだんと明るくなり始め、ようやく太陽が顔を出しました。海と空は優しい光に照らされ、ピンク色へと移ろってゆきます。この島にまた新たな一日の訪れを告げる太陽。悠々と放たれるその光は、イタリアの人々のパワーの源です。