毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
セレンゲティとは、スワヒリ語で「果てしない平原」という意味の大サバンナ。人間の居住は認められていない野生の楽園です。主役は60種、約300万頭の様々な動物たち。見渡す限りの地平線の中で、天と地と命が織りなす絶景の中を動物を追いながらテントを持っての冒険ツアーの始まりです。 出発点となるのは、タンザニア観光の拠点・アルーシャ。世界中から集まった動物目当てのツアー客が大勢います。 まず訪れるのは、人類発祥の地として知られているオルドバイ渓谷。1959年にイギリス人古生物学者ルイス・リーキー博士とマリー夫人によって、「猿人」と「ヒト」の化石が発掘された場所として世界最古で最重要の遺跡といわれています。オルドバイ渓谷にある博物館には、およそ360万年前のものと推定される足跡化石のレプリカが展示されています。この足跡は3人が並んで歩いている様子と考えられており、小さい足跡が子供、そして子供と手をつなぎながら一緒に歩く父親と、その父親の後をついていく母親(または子供)の姿と言われています。荒涼とした渓谷から始まったとされる人類の営み、それは太古から綿々と現代に受け継がれているのでしょうか…
人類の発祥に想いを馳せた後、生命誕生の神秘を目にするため、渓谷の先に広がるセレンゲティ国立公園を目指します。アカシアやバオバブの奇妙なシルエットの木々が点在する平原にポツリと浮かぶナービヒルという小高い山を過ぎれば、いよいよ国立公園内です。ジープを走らせれば早速、キリンやシマウマ、といった草食獣やライオンなどの肉食獣、そして沼地にはカバやワニと、様々な動物たちの姿を見ることができます。途中、コピーと呼ばれる小高い岩山に登れば、360度地平線に囲まれた草原を眺めることができるのです。五感でフルに自然を満喫した1日の終わり、ガイドと共にキャンプ場で一夜を過ごします。
旅のもう一つの目玉は、サバンナに暮らす野生動物の姿を気球に乗って眺める、1時間半の空の旅!
夜明け前にホテルからサバンナを突っ走って気球乗り場へ。大きく膨らんだ気球は予想以上に大きい。
期待に胸を膨らませつつ、朝6時前、気球に乗り込んでいざ出発すると、気球はグングンと上昇していきます。遥か彼方まで、見渡す限りのサバンナ。こんなにも広い景色は今まで見たことがない…。
旅の終わりに、もう一度コピーからサバンナを眺めます。すると、何やら大群を発見!急いで近くまで車を走らせると、雨期を控えたこの季節、豊かな草を求めてサバンナを移動しているヌーの大群でした。
大自然野中で力強く暮らす、動物たちの姿を今一度、目に焼け付けていくのです…。