毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の舞台はイタリア。旅の始まりは、イタリア北西部にある古都トリノから。まずはイタリア最長の川、ポー川を渡り旧市街にやってきました。朝日に照らされた白い建物が輝いて見えます。路地を歩いていると大きな広場に出ました。この広場は地元の人の憩いの場になっていて、みなさん陽気に歌い、話に花を咲かせていました。トリノはチョコレートも有名な町。町のあちこちでチョコレート屋さんを見かけます。通りがかった店の工房で、チョコレート作りの様子を見学させていただくことになりました。ショコラティエのロレンツォさん、作業台の上でチョコレートを自由に操る手さばきは、さすが職人の技です。ロレンツォさんが仕事終わりに、トリノ一おすすめの場所へ案内してくれるといいます。やってきたのは国立山岳博物館。その屋上までのぼってみると、テラスからはトリノの町を見渡すことができました。どこまでも続く赤レンガの屋根。町の背後には真っ白な雪を頂いたアルプスの峰々が囲むようにそびえています。アルプスはまるでトリノの町を飾る美しい額縁のようにも見えました。
トリノを出発し、アルプスの名峰巡りに向かうことにしました。最初に訪れるのは、ショコラティエのロレンツォさんに教えてもらった名峰、チェルヴィーノです。電車とバスを乗り継ぎおよそ3時間でチェルヴィーノの麓町、チェルヴィニアに到着しました。しかし、あいにくの曇り空。楽しみにしていたチェルヴィーノは雲に隠れて見えません。町はオフシーズンで宿が空いていなかったため、偶然出会った神父さんのご厚意で、教会の地下にある部屋に泊めさせていただくことになりました。翌朝は晴天。村の中心広場へ出てみると、町の背後には迫るようにそびえる雄大なチェルヴィーノの姿が!教会のお手伝いさんによると、チェルヴィーノはイタリアとスイスとの国境にある山で、スイス側ではマッターホルンと呼ぶそうです。最後にチェルヴィーノの神秘的な姿が見られるというブルー湖へ。雪解け水を集めた小さな湖は、誰も人がおらず静寂に包まれています。真っ青な空を背に、凛と佇む白銀の峰。湖が水鏡となって、その美しい風景を映し出していました。オフシーズンのアルプスで、ひそやかな絶景を見つけました。
再び電車に乗って、さらにアルプスの奥深くへ。次に訪れたのはフランスとの国境に位置する町、クールマイユールです。ここはヨーロッパアルプスの最高峰、モンブランの麓町にあたります。町の案内所で紹介していただいた、山岳ガイドさんの家に一晩泊めさせていただくことになりました。翌朝、山岳ガイドさん一家の案内で、モンブランをのぞめる展望台までトレッキングをすることになりました。観光客にはほとんど知られていない、穴場の展望台だそうです。登山口から歩くことおよそ20分、目の前に白く輝くアルプスの峰々があらわれました。その中でヨーロッパアルプス最高峰のモンブランは、一際輝きを放っていました。