「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#192 とこしえの祭礼 タナ・トラジャ(インドネシア) 2014/1/17 O.A.

ロザリビーチのサンセット

今回の舞台はインドネシア・スラウェシ島。赤道直下に位置するランの花のような形をした熱帯の島です。まず、ガイドさんと向かったのは中心都市マカッサル。ここは港町とあって、シーフードがとっても豊富な街。市場をのぞくと大漁で帰ってきた粋な漁師たちでにぎわっています。魚の中にはなんと、マグロまでありました!ランチはもちろん、とれたてのマナガツオのフライ。身のしっかり詰まった新鮮なシーフードを堪能しました。午後は一人、海岸線を沿ってロザリビーチを散策。偶然出会ったカップルによればここは、夕日がとても美しく、何度も足を運んでいるんだとか。待つこと15分。大きな赤い太陽がマカッサル海峡と、空を鮮やかに染め始めました。何度でも来たくなる、とても美しいサンセットでした。

秘境タナ・トラジャの葬儀

旅の2日目に向かったのは、タナ・トラジャ。マカッサルから車で8時間、峠を越えて越えて、ようやくたどり着きました。辿り着くとまず、目に飛び込んできたのは田園風景の中にたたずむ、不思議な屋根の形をした家の数々。ガイドさんによると、これは船の形や、この村で権力の象徴とされている水牛の角を真似て作られているんだそう。不思議はこれだけではありません。大きな岩山に掘られたお墓や、この村で祭礼のように行われるという葬儀の話。トラジャの独特の死生観に触れてみたくなり、翌日は村で最も盛大とされる葬儀へ。そこで出会ったのは、祭礼のようでありながら、人の思いに溢れたとても美しい葬儀でした。

雲海バトゥトゥモガ

旅のクライマックスは標高2000mに位置するバトゥトゥモガへ。トラジャの山道を登って現れたのは、美しい緑色の棚田。整然と並びながらも、どこか懐かしく、のどかな風景はまさに人の作った絶景です。ガイドさんによるとここの朝日がとても美しいとのこと。さっそく見てみることにしました。そして翌朝、宿の高台から見えたのは、大きな雲海に覆われた棚田バトゥトゥモガ。ゆっくりと太陽が顔を出すにつれ、田園は濃い緑色に、雲海は紅色に染まります。それはまさに自然に命が満ちていく美しさ。そして朝日が昇ったとき、ガイドさんがトラジャの朝日について語り始めました。