毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
ロシア極東の玄関口、ウラジオストクからバイカル湖を目指す旅。まずは港町、ウラジオストクを歩きます。入江の海面は寒さで凍りつき、真っ白。海沿いに露店を出す女店主は、毛皮の帽子とコートに身をすっぽり包み、防寒対策バッチリです。街中では、大きなトランクを持った旅行者が行き交います。ウラジオストクはシベリア鉄道の発着点である他、アジア太平洋諸国と海で繋がる、旅の玄関口でもあるんです。ロシア全土を旅する旅行者に話しかけると、何と言っても、オススメは「バイカル湖」だとか。雄大な自然の風景は必見だと教えてくれました。そして、バイカル湖へ向かう前に、市場で聞いたウラジオストクの展望台へ。港を往来する幾隻もの船や、海沿いに並ぶ家々。港街の眺望は、旅心をくすぐります。そして、夜…。街と停泊する船の小さな灯りが海面に浮かびました。港街の夜景に背中を押され、次の旅へと出発します。
まずは、バイカル湖の玄関口イルクーツクまで飛行機で移動します。雪に覆われたシベリアの大地を眼下に眺め、3時間の空の旅。イルクーツクの町を散策すると、人だかりの店を発見。覗いてみると、そこはなんとアイスクリーム屋。ロシアの人は真冬でもアイスクリームを食べるのだそう。とても、寒さに強い人たちです…。若者から年配の人まで次々と訪れるアイスクリーム店は、1年中大人気だそうだ。そして、いよいよイルクーツクからバイカル湖を目指すことに。およそ300キロの道のりを車で、移動します。バイカル湖は一面凍りついていました。湖面は銀色に輝き、水が風に吹かれた波の形のまま凍っているようで、とても印象的な光景です。実は、バイカル湖には、20以上の島が点在しています。中には人が住む島もあるそうで、中でも最大のオリホン島に向かうことにしました。
島のガイドに迎えに来てもらい、凍った湖面を車で移動。氷が突然、割れないかと…心配になりますが、毎年、同じ場所に氷のヒビが入るので、それを目印に走るので平気だと言います。オリホン島は、13世紀ごろにモンゴルから移住した先住民が住む島。住人は、バイカル湖で漁をし、家畜に湖の水を飲ませ、暮らしています。ガイドさんの自宅へ、夕食に招かれることに。料理に使う水もバイカル湖の水。洗濯や飲み水にも使うそうで…。バイカル湖は島の暮らしのすべてを支えていました。ガイドさんのオススメの絶景があると、翌朝、連れていってもらうことにしました。向かったのは、島を一望できる小高い山の頂上。日の光が湖面を照らす朝が、バイカル湖の絶景です。そして、いよいよ日の出。凍てついた湖面が銀色に輝くバイカル湖。見渡す限り、白く凍てついたバイカル湖の雄大な姿。この季節にしか出会えないバイカル湖の絶景でした。