毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の舞台はスイス。風光明媚な山里の町、サンモリッツから山岳鉄道に乗り、アルプスが誇る白銀の絶景をめざします。
旅の始まりは、スイス最大の都市、チューリヒから。地元の人々の憩いの場となっているチューリヒ湖の湖畔を、のんびりと散歩した後は、遊覧船で湖を一周。残念ながら、天気が悪くて、湖からアルプスを見ることはできませんでしたが、船で出会った地元の人から、サンモリッツへ行く事を勧められました。そこからは、4000メートル級の山々が連なるベルニナ山群を見る事ができるとか。これは、素晴らしい絶景が期待できそう。早速、山岳鉄道に乗り込み、アルプスの名峰を求め、サンモリッツをめざすことにします。
真っ白な雪で覆われたサンモリッツで、まず出会ったのは、広大な湖・サンモリッツ湖。湖と言っても、水辺は凍っていて、人々が歩く散歩道になっていました。ブラブラと湖の上を散歩していると、偶然、出会ったご夫婦の厚意で、自宅にて本場の“チーズ・フォンデュ”をごちそうになりました。
翌日は快晴。もう一度サンモリッツ湖に訪れると、ちょうど表面の氷が、日差しを受けて溶け始めていました。サンモリッツの人々は、季節の変わり目を、この湖で感じているそうです。四季の狭間に、わずかな間だけあらわれる、うつろいの風景です。
今日は、いよいよ、ベルニナ山群を目指します。鉄道に乗って、ベルニナ山群の絶景をのぞむ展望台をめざします。列車の中で、地元の人からモルテラッチ氷河を勧められました。モルテラッチ氷河は、ベルニナ山群から流れ出す氷河だそうです。途中下車して、氷河を見に行くことにしました。そこには、山の日差しを受けて、青く輝く氷河がありました。4000メートル級の山々から流れ落ちる氷の大河。空や海の青い色とは違い、白い絵の具を混ぜたような幻想的なブルーに魅了されました。ベルニナ山群が隠しもつ、もうひとつの絶景に出会うことができました。
氷河を後に、再び、列車に乗り込みます。ロープウェーを乗り継ぎ、展望台に到着しました。いよいよ、待ちに待ったベルニナ山群です。はじめは雲に隠れていましたが、待つこと2時間。真っ青な空の下、真っ白な万年雪を被った4000メートル級の峰々が連なる雄大な姿があらわれました。目の前は、まばゆいばかりの白銀の世界です。そして、最高峰ピッツ・ベルニナも見ることができました。めったにお目にかかれないと言われている頂まで、はっきりと見えました。