毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回の舞台は情熱の国、スペイン。旅の始まりはアンダルシア南部の大都市、セビリアです。異国情緒ただよう街並みを堪能していると、旧市街の花屋さんに「この時期はコルドバ近郊のひまわり畑がおすすめだよ」と教えてもらいました。早速コルドバに向かって列車に乗ることに。しかし雨が降り続いたことが原因で、ひまわりの開花は例年よりも大幅に遅れていました。
残念ながら、ひまわりを見る事はできなかったけど、親切な農家の方から、アンダルシアには、“洞窟の町”と言われている不思議な町があることを聞き、訪ねてみる事にしました。その町の名はセテニル。家の上に大きな岩が張り付いたような、本当に不思議な風景でした。そこには、先人の知恵を受け継ぎ、自然と寄り添いながら、洞窟を利用して暮らす人々がいました。
セテニルで、気さくな地元の人々から、近くにあるオルベラという町なら、ひまわりが咲いているかもしれないと聞き、向かうことにしました。ところが、見えてくるのは、オリーブ畑ばかり。残念ながら、ここでも、ひまわりには出会えませんでした。
でも、せっかく来たので、オルベラの町を散策することに。オルベラは丘の上に白い家が立ち並ぶ、とても美しい町。ひまわりを見る事はできませんでしたが、ちょうど、この日は、年に1回の祭りの日でした。敬虔なクリスチャンが多い、この町の人々にとって、神に感謝を告げる特別な祭り。地元の人々が集まって準備する、手作りの祭りです。白き町を練り歩く、とても美しい祭りを見る事ができました。
どうしても、満開のひまわりが見たくて、最後に、もう一度、コルドバへ行ってみる事にしました。以前、出会った地元の農家の方と再会し、ひまわり畑へ車で案内してもらうことに。しばらくすると、黄色い大地が見えてきました。あたり一面、大輪のひまわりだらけ。満開の花は、人の顔が隠れてしまうほどの大きさです。
ここで栽培されたひまわりは、収穫後、食用油にするそうです。町の重要な産業の一つだとか。地元の人々は、この風景を見ると、今年も無事、収穫を迎えたられた喜びをこめて、太陽に感謝するそうです。日の光に向かって、いっせいに咲き誇る、ひまわりたち。その壮観な絶景に、ようやく出会う事ができました。