毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
花の都・フィレンツェから出発するヨーロッパ巡りの旅。まずは馬車に乗って800年前から建つ美しいサンタ・マリア・ノヴェッラ教会やヴェッキオ橋などの観光名所を回ります。そこからイタリア半島を縦断するアペニン山脈の麓にある小さな町の1つ、サン・ジミニャーノへ。いたる所に塔が建つ不思議な町。かつては権力の象徴として競うように建っていたといいます。そして、夕暮れ時、宿の女主人に地元の人しか知らない、塔の町の絶景を案内してもらいます。旅は一気に地中海へ。まず向かったのが、世界遺産のアマルフィ海岸。玄関口であるアマルフィから、高台にあるポントーネという村へ。山あいの渓谷には、レモン畑が広がり、地元で収穫されたレモンを使ったお酒、リモンチェッロを作っている農家と出会います。そして地元のタクシー運転手にすすめられて、ポジターノという村へ。夕暮れで赤く染まった海と家の明かりの風景。それはまるで、山にろうそくを灯したようなロマンチックな絶景でした。
次に向かったのは、シチリア島。パレルモ市民の台所、バッラロ市場をのぞいた後は、美しく輝くイゾラ・ベッラの青の洞窟へ。コバルトブルーとエメラルドグリーンの2つの幻想的な水の色に心を奪われました。
東欧のエストニアでは、ラヘマー国立公園を訪れます。自らを“森の民”と呼ぶエストニア人にとって、森は全てを与えてくれる、生活に欠かせない場所。案内してもらっている途中でガイドさんがブルーベリーを摘んで食べたり、キノコ狩りをする人と出会ったり…。豊かな森の恵みを堪能します。その次に向かったのは、岩だらけの不思議なカスム村。氷河期に運ばれてきたという大きな岩が、民家の庭にゴロゴロしている不思議な光景を目にします。
続いてフランスはパリへ。クルーズ船に乗って、ルーブル美術館やノートルダム寺院など、パリ観光を楽しんだ後は夜に輝くエッフェル塔の姿を楽しみます。パリから向かったのが、ノルマンディー地方。 “海上のピラミッド”と異名を取る修道院、モン・サン・ミッシェルを訪れます。実は、このモン・サン・ミッシェルを上空から眺めるツアーが人気を得ています。2人乗りの超軽量飛行機、モーターハングライダーに乗って一気に高度を900メートルまで上げていきます。しばらくすると、雲の合間からモン・サン・ミッシェルが顔を覗かせました。千年の時を越えて静かにたたずむフランス一美しい修道院でした。
そしてスウェーデンはストックホルムの町をそぞろ歩きます。北欧のヴェネチアと呼ばれるだけあって、水辺に広がる町並みは本当に美しい景色です。次はドイツ、フランクフルトへ。ここは商業、金融の中枢都市として世界中のビジネスマンが行き交う経済都市。旧市街を散策した後、目指したのはライン川の中流域。このエリアは世界遺産にも登録され、年間を通して世界中の観光客で賑わいます。リューデスハイムという町の乗船場から船に乗り、ライン川クルーズを楽しむことにしました。スイスアルプスの雪解け水に源を発し、悠久の流れをたたえる大河・ライン川。そのほとりには、緑豊かな大渓谷、中世の頃に築かれた古城など、次々と美しい景色が展開して行きました。ドイツの旅、次に向かったのは、アルペン街道の終点のベルヒテスガーデン。ここはアルプスの山々に囲まれた小さな町。まずはドイツ一美しいと言われるケーニヒス湖を遊覧します。そして優しいパン屋さんと共に美しい湖とドイツアルプスの大パノラマを楽しみました。
最後に訪れるのはスペイン。アンダルシア地方のグラナダでは、バルで美味しいお酒と一皿料理を堪能します。そして、いよいよ向かったのが、スペイン本土から1100キロ離れた大西洋に浮かぶ、7つの島からなるカナリア諸島。年間を通じて穏やかな気候であることから"常春の楽園"と呼ばれています。旅の初めにやってきたのは諸島の玄関口、グラン・カナリア島です。バナナ農園を経営しているマノロさん夫妻に出会い、奥さんのカルメンさんに薦められて、島の南端にあるマスパロマス海岸の砂丘へ。実はこの砂丘は、海の向こうのサハラ砂漠から砂の塵が風に運ばれてやってきて、長い年月を重ねてできたのだそうです。海岸には、黄色い砂の壁がどこまでも続いていました。
旅の最後に向かったのは、ラ・ゴメラ島。素敵な指笛を奏でるヤギ飼いの青年、ダビッドさんと出会います。お宅にお邪魔させてもらうと、父親と指笛でやりとり。険しく切り立った岩山に囲まれた生活に欠かせない指笛は大切なコミュニケーション手段だと知ります。そして、ダビッドさんが愛してやまない美しい夕日が見られる海岸へ。島人の元気の源という力強い太陽の輝きを目に焼き付けました。