毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
中央アジアのキルギス共和国。1991年にソ連から独立した草原の国です。この国には、イシク・クル湖という美しい湖があります。今回は、この湖のまわりをめぐって、キルギスの自然や伝統に触れる旅です。 旅は、首都のビシュケクから始まります。市場では、美しいバラが売っていました。バラは、キルギスの特産品だそうです。町の中心には、アラ・トー広場が広がっています。大きな噴水で、子供たちが水遊びをしていました。この町からイシク・クル湖まで車で4時間。琵琶湖の9倍の美しい水面のまわりには、天山山脈が屏風のようにそびえています。ここで、ビーチを散策したり、クルージングを楽しんだり…。そして、夕暮れ。湖や山が、ほんのりとピンク色に染めあがりました。
次に、イシク・クル湖の東の端の町カラ・コルを拠点に、キルギスの大自然を満喫します。まずは、知る人ぞ知る秘湯に向かいます。岩がゴロゴロと転がる山道を進むと、アルティン・アラシャン温泉の宿が点在しています。お風呂に入った後、客たちは、渓流の中に入っていきます。天山山脈の雪解け水です。熱いお湯の後に、冷たい水に浸かるのがいいそうです。 さらにもう1か所、ジェティ・オグズ渓谷に向かいます。ここには有名な滝がるそうです。山道を歩いていると、美しい松の群生に出会いました。テンザンマツといって、この地域の固有種だそうです。目指すコクジェイク滝は、落差100メートル。その中段まで、歩いて近寄ることがあ出来ます。イシク・クル湖には、このような滝や清流が、100本以上も流れ込んでいるそうです。
旅の最後に、イシク・クル湖畔の、ボコンバエフという町に向かいました。ここには、キルギスでも少なくなった鷹匠の一家が住んでいます。ヒナのうちに高を山から連れてきて訓練を施し、20才まで狩りに使い、あとはまた山に戻すそうです。優秀な子孫を残してもらうためです。 ちょうど、タカ匠のタルカルベックさんがタカのトレーニングを行っているところに出会いました。その後、家に招待されました。タルカルベックさんは13人の大家族。さっそく奥さんと兄嫁の二人でキルギスの伝統料理のグリチャタイを作ってもらいました。大家族の食卓は、長老のおじいさんの自然の神様への感謝の挨拶から始まります。子供たちも神妙に従います。大自然の中でその恵みを受け生きてゆく大家族の思いに触れました。