「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#126 中世交易の都ハンブルク(ドイツ) 2012/10/5 O.A.

旅の拠点 ハンブルク

今回の旅は北ドイツ最大の港町、ハンブルクから始まります。人口170万人、ベルリンに次ぐドイツ第2の都市です。た。まずはヨーロッパで最も長いと言われる屋外マーケット「イーゼマルクト」を散策。果物からおもちゃまで、様々な商品が並んでいました。14世紀にはハンザ同盟の有力都市として繁栄したハンブルクには、825年もの歴史のある港や赤レンガの倉庫街があり、古くからこの地に様々な品物が集まって、ヨーロッパへと送られたことを知ります。

塩の道 リューネブルク

ハンブルクから列車で30分、リューネブルクという町にやってきました。ここは、1000年前から塩の産地として栄えた場所。今でも町を歩くと、当時を偲ばせる古いクレーンや塩倉庫が残っています。旧市街を進むと、家並みが傾いて見える場所に出ました。これは塩の産出のために地下水を汲み上げすぎたため、地盤沈下が進んでいるのだとか。塩で得た栄華は現代に全く違った形で残されていたのでした。
せっかくなので、郊外にあるリューネブルガーハイデと呼ばれる原野に足を伸ばしました。ここは、中世の時代に塩の生成に必要だった薪を得るため、多くの木が伐採された場所。今は、エリカという可憐な花が咲き乱れる場所として有名になっていました。また、ここちは今も羊飼いたちが暮らし、原野を守るために自然と共存する方法を大切に守っていました。

塩の道をたどり、古都リューベックへ

かつてリューネブルクで取れた塩は、「塩の道」を通り、リューベックという港町へ運ばれ、そこから北欧やロシアに運搬されたそう。だから、このリューベックは、ハンザ同盟時代の代表都市であり、旧市街は1987年に世界遺産に登録された由緒ある町。立派な市庁舎のある街中に、もう一つ、リューベックで有名なモノがありました。それはマジパン。東洋から商人がリューベックに持ち込んだお菓子です。カフェで一息ついて「塩の道」に思いをはせます。

ドイツ最大の島、リューゲン島へ

旅の最後に訪れたのはドイツ最大の島、リューゲン島。鉄道で向かったのは、ビンツという町。でも、せっかくのビーチは生憎の雨のため、人もまだら。今日はホテルにチェックインして疲れを癒します。
翌日は快晴。昔からある小さな漁村で美味しい魚が食べられると聞いて向かいました。出会った漁師さん一家に、伝統的な漁に同行させてもらいました。バルト海では日本でも馴染み深い魚がたくさん、獲れるようです。ひと仕事済んだ後、魚料理をごちそうになります。
最後に漁師さんが大好きだという場所に案内してもらいました。そこは13 世紀以来のヨーロッパブナの森があり、台地は氷河期に形成された白亜岩からなっている、ヤスムント国立公園。バルト海に面したブナの緑と圧倒的な白亜の白い海岸が織りなす絶景を眺めます。