「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#124 伝説の滝ダラット(ベトナム) 2012/9/21 O.A.

ベトナム中部の観光リゾート・ニャチャン

今回はベトナム中部を巡る旅。海外からの旅行者も多く訪れるリゾート地・ニャチャンから山岳地帯の避暑地・ダラットを目指します。
日本から飛行機を乗り継いで約7時間。ニャチャンは人口36万の町です。西洋の香りを漂わせつつも、昔ながらのベトナムが混在する魅力的な雰囲気を持ち合わせます。まずは市場を散策。ふれあいを楽しみながら進むと、路上で面白いお店に出会いました。歩道の壁に鏡をぶらさげ、椅子を置いただけの理髪屋さんです。そして、そこで知り合った車の運転手さんの案内で、白砂が10キロも続くビーチや、近ごろ流行の泥風呂などを巡っていくことになります。その夜に向かったのはニャチャン屈指の夜景が望めるというケーブルカー。それは、近くの島とを結んでいて、海の上を渡っていました。遠いニャチャンの夜景が夏のベトナムの暗闇にとけて、心にしみる眺めを堪能します。

静かにたたずむチャム族の聖地・ポー・クラン・ガライ

翌日はニャチャンから一路南へ3時間半。前日案内してくれた運転手さんの紹介でチャム族の人たちが住むミーギエップ村へ向かいました。村の土産売り場で出会ったのは、自らもチャム族の織物を織っているという一人の少女。織物の話などを聞きながら、自宅に連れて行ってもらいました。そこで、祖先から受け継いだしきたりや文化を大切に暮らす家族の姿に触れます。そして、彼女の案内でチャム族の聖地といわれるポー・クラン・ガライへ。そこはかつてチャンパという一大王国が栄えた場所の一つ。聖地の祭壇を前に、少女は祈りを捧げます。遺跡に遥かなる祖先へ思いを重ね合わせる少女のひたむきな心に触れました。

山岳地帯の避暑地・ダラットの伝説の滝

次に向かったのは車で5時間ほど、標高1500メートルの山岳地帯にあるダラットです。ここはフランス植民地時代から避暑地として有名で、今も外国からの観光客が大勢やってきます。ふらりと立ち寄ったパン屋さんでは、パクチーたっぷりのサンドイッチを発見。ダラットならではの味を堪能しつつ、ベトナム王朝最後の皇帝・バオライの別荘や、珍しい滝などを巡っていきます。そして最後に、山間にひっそりとたたずむ巨大な滝に辿り着きました。するといきなり岩場の崖のぼりがはじまります。幾筋もの激しい水の流れ。30メートルほど登った滝の中腹から、滝を見下ろす迫力の風景を堪能します。地元で語り継がれる滝にまつわる伝説を聞きながら、ベトナムの奥深さを感じる旅になりました。