毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
今回はポーランド。世界遺産を巡る旅だ。首都ワルシャワからスタート。第二次大戦で町は壊滅的な被害を受けた。旧市街は当時の爪痕はなく、綺麗な中世の町並みを見せてくれる。立派な王宮の前でアコーディオンを弾く人に話を聞いてみると、どうやら町は壊滅する前のように建物を復元したそうだ。どうりで綺麗な町並みが保たれているワケだ。中央広場は市民や観光客の憩いの場所。人々はベンチで休んでいる。その中の一つを見てみると、音楽が流れるのだ。ワルシャワはショパンの故郷。曲もショパンだ。王宮の傍で馬車を見つけた。30分かけて旧市街の観光ができる。案内によると、旧市街の復興は市民たちが協力して成し遂げたそうだ。こうした取り組みが評価されて世界遺産に認定された。ポーランドは実は世界遺産が多くあるという。早速、世界遺産を巡る旅に出かける。
ワルシャワから列車で2時間。チェンストホーバに着いた。ここには有名な修道院があるそうだ。ヤスナ・グラ修道院。ここには「黒い聖母」があり、ポーランド中から巡礼者が訪れるという。修道院の礼拝堂の中は信者でいっぱい。人混みの奥に「黒い聖母」は優しい表情でみんなを見守っていた。チェンストホーバの郊外はキャベツ農家がたくさんあると聞いて、足を伸ばしてみる。大地一面のキャベツ畑。農作業をしている親子が昼食に誘ってくれた。自宅でロールキャベツをご馳走してくれるそうだ。採れたてのキャベツを使ったロールキャベツは格別だ。農家の人がお城の跡に行けば絶景がみられると教えてくれた。城は廃墟になっているが、堅牢な作りは今もその姿をとどめている。城の上に登ってみると、広大な大地がどこまでも続く風景が一望できる。そしてお城と緑のコントラストが美しい絶景に出会えた。
旅の最後は、クラクフ。旧市街が世界遺産に指定されている。クラクフは戦火を免れ、中世からの佇まいが今に残っている。クラクフの郊外に有名な岩塩の採掘場があると言う。世界遺産にもなっているヴェリチカの岩塩採掘場だ。かつてポーランドの国家を支えた岩塩。その巨大な採掘坑跡だ。中は地下迷路のようになっていて、所々に岩塩が未だに見られる。圧巻したのは、地下に作られた礼拝堂。シャンデリアは岩塩の結晶。壁には岩塩を掘って描かれた壁画が。とても岩塩で作られたとは思えないほど見事な礼拝堂だ。ガイドがとっておきの絶景があると教えてくれた。そこはクラクフの町を見渡せる小高い丘。住民しか知らない絶景ポイントだ。360°見渡せる市街地。やがて夕日が傾くと淡いあかね色に町を染める。そして夜。オレンジの灯りが暗闇に町を浮かび上がらせる。戦火を逃れ中世の栄華を誇った町は、今もその輝きを伝えている。